とりあえず読んでみる
本の感想を思いつくままに書いています。読んだ順番ではありません。   あと非常に偏った趣味なのでその辺もご理解いただけると嬉しいです。    ※画像の大きさがおおざっぱなお勧め度です。

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思い出のとき修理します 谷瑞恵

勧められたので読んでみた。思い出を修理するなどというから、感動押し売りの非現実な話かと思ったら、きちんとありそうな話にしてある。
そういう現実的な処理もしつつ、一方で幻想的な雰囲気ももっている。この両立のさせ方が見事。
表紙が若干少女小説的ではあるが、中身は男性が読んでも十分に楽しめる作品になっている。
思い出のとき修理します (集英社文庫)思い出のとき修理します (集英社文庫)
(2012/09/20)
谷 瑞恵

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真夜中のパン屋さん 午前0時のレシピ 大沼紀子

話題作だったので読んでみた。もっとくだらない本を想像していたのだけど、意外と深刻な話題を、深刻にならないように、感動押し売りにならないような絶妙な加減で描いている。
パン屋の設定には多少の無理があるが、それ以外の部分がきちんと構成されているので、あまりうそっぽく感じない。老若男女が楽しめるいい作品だと思う。
真夜中のパン屋さん (ポプラ文庫)真夜中のパン屋さん (ポプラ文庫)
(2011/06/03)
大沼 紀子

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夢違 恩田陸

久しぶりに恩田陸の本を読んだ。
独特の幻想的な雰囲気が夢を扱う作品の内容にあっていて面白かった。
若干SF的な要素もあり、いろいろと楽しめる。ただ読みながらふと思ったのは、こういう文章は好き嫌いが割れそうだということ。テーマが悪いわけでも文章が雑というわけでもなく、単純に書き方の好き嫌いである。だから今までの恩田陸の文章が苦手な人には勧めない。
夢違夢違
(2011/11/11)
恩田 陸

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リカーシブル 米澤穂信

米澤穂信らしいといえばらしいかもしれない。ちょっとした違和感から事件の存在に気づき、そして主人公が自分にとってもっとも都合のいい結論をどうするかで行動するところなどは。
田舎の町とよそものという構図の中での違和感の正体の描き方が絶妙で非常に面白い。そして主人公がどんな状況でも生きていこうとする前向きなところもいい。
そういったところが先の見えない今の時代の縮図として描き出した作品とも読めるような気がした。
リカーシブルリカーシブル
(2013/01/22)
米澤 穂信

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目覚めよと彼の呼ぶ声がする 石田衣良

石田衣良のエッセイ。書かれた時期が今から10年ほど前のせいか、時事的なものについては少し古く感じられる場面もあるが、基本的にはどういう風に生きていくかは自分が決めることだという石田衣良のポリシーが反映されていて面白い。石田衣良の考え方が気に入らない人にはちょっと合わないかもしれないが、ただエッセイなので軽く読み流してもいいと思う。
目覚めよと彼の呼ぶ声がする (文春文庫)目覚めよと彼の呼ぶ声がする (文春文庫)
(2010/03)
石田 衣良

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地下の鳩 西加奈子

表題作と「タイムカプセル」の2つの作品からなる。地下の鳩ではわき役だったミミィさんが主役になった話が「タイムカプセル」である。
「地下の鳩」のほうは水商売の女と変な男の安っぽいラブストーリーで伏線かと思ったら何の意味もなかった記述が多く、何か無駄に四方八方撃ちまくった感じがして、ああいつもの西加奈子の無駄な記述でせっかくの作品の良さをつぶす例のパターンだなと思ったが、「タイムカプセル」のほうはよかった。
子供のころのことだからと過去の罪を片付けてしまっている加害者、そして現実は加害者に有利にできているという事実。被害者は一生傷ついたままでなければならないのかという問いを見事に描き出している。以前は読むのをやめようと思った西加奈子だが、ときどきこういうあたりを書くからついつい読んでしまうのかもしれない。
地下の鳩地下の鳩
(2011/12)
西 加奈子

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スタッキング可能 松田青子

基本的に表現に凝った作品というのはストーリーがおざなりで面白くないものが多い。この作品もストーリーとしては大したものがあるわけではない。
しかし、にもかかわらず、面白い。今までの「文学作品」が表現に凝るときにあえて排除してきた漫画やアニメのネタをポンポン放り込んでくる。また日常の切り取り方も面白い。こういう作品こそが新しい文学として芥川賞を贈られるべきだと思うのだが、そういう評価がされていないのが不思議である。
文学作品として読んでもいいし、日常系の小説としても読めるすぐれた作品である。
スタッキング可能スタッキング可能
(2013/01/18)
松田 青子

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クラウドクラスターを愛する方法 窪美澄

「クラウドクラスターを愛する方法」と短編「キャッチアンドリリース」が収録されている。
表題作は母親が家を出たという経験というかトラウマを背負った主人公で、まあその他人にはちょっとした不幸が本人にとってはすごく重大なのに、それを別のことと比較されて大したことないといわれるとなんか違うんだけどな、みたいに思う主人公の描き方がよかった…のだが、文章がどこかで読んだような感じ。宮下奈都とかの文章に似ている気がする。そして人物の描き方の点ではそういう作家には劣るので何か微妙な感じ。
キャッチアンドリリースは論外にひどい。少年の描き方がもう論外。小学生のイメージをこの人はどうとらえているのだろう?景色とかそういう部分の描写に小学生がそんな表現使うか?仮に使える小学生なら人物の気持ちに関する表現があんなにもいわゆるイメージ上の「子供らしい」ものなのはなぜか。そういうちぐはぐな描き方が気持ち悪い。あとは塾に行くのは「かわいそうなこども」というような構図でしかとらえられていないところも何か不自然である。
まあページ不足を埋める作品には注意が必要だということかもしれない。
クラウドクラスターを愛する方法クラウドクラスターを愛する方法
(2012/10/19)
窪 美澄

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水底フェスタ 辻村深月

閉鎖的な田舎の村に、ある日その村出身の芸能人が現れるところから物語が始まる。
彼女が村にやってきた理由というのがまあ中心となる謎といえるだろうか。田舎の閉鎖的な空間の描き方が妙にリアルで恐ろしくなる。主人公の広海や達哉の描き方はいろいろとうそっぽいのが少し残念だが、全体としては非常によくできていると思う。
水底フェスタ水底フェスタ
(2011/08/24)
辻村 深月

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スタート! 中山七里

助監督をやっている主人公が巨匠の新作映画のスタッフとして呼ばれ、そこで事件が起きる…という普通のミステリーなのだが、マスコミの描き方がいい。まあ「さよならドビュッシー」のネタを使うのはどうかと少し思ったが、この程度なら読んでいない人もそれほど不快にはならないだろう。
ある程度妥当な展開にしてあるので、人によっては犯人の予測がついてしまうかもしれない。ただ私としては無茶をやって犯人の予測がつきにくい作品よりもきちんと説得力のある展開のほうが好きである。その点でもこの作品は評価したい。
スタート!スタート!
(2012/11/17)
中山 七里

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切れない糸 坂木司

父親が突然亡くなり、クリーニング屋をやることになった若者の話。
いわゆる日常の事件を解決していくという坂木司のお得意のパターンだが、友人の配置が何やら引きこもり探偵のシリーズと同じように感じなくもない。
まあクリーニング屋さんの仕事が少しわかってちょっと楽しいので、引きこもり探偵よりも面白いと言えるかもしれない。
切れない糸 (創元推理文庫)切れない糸 (創元推理文庫)
(2009/07/05)
坂木 司

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僕の心の埋まらない空洞 平山瑞穂

転勤間際の検察官が、殺人事件に疑問を持ち、被告にいろいろと話を聞くうちに、影響されてしまう話である。
考えると少し恐ろしい。
全体的に理詰めで行く検察官の主人公と、全く悪びれもせずに身勝手な理論をかざす被告との対比が面白い。平山瑞穂の理論的な文章が非常にうまく生かされている作品である。
僕の心の埋まらない空洞僕の心の埋まらない空洞
(2012/09/21)
平山 瑞穂

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蜃楼の主 あさのあつこ

何やら今一つ消化不良な感じがする。
昔の話を入れて、それを伏線にするにしてもつなげ方が強引だし、もう少し主人公と達樹の関係が描かれていないと何か弱い感じがしてしまう。
もう少しいろいろ書いてもよかったんじゃないかと思う作品である。
白兎3 蜃楼の主 (白兎 3)白兎3 蜃楼の主 (白兎 3)
(2012/09/27)
あさの あつこ

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abさんご 黒田夏子

好奇心で読んでみた。
そして…はい、私にはわかりません。こういう表現追求系の作品ってわからないんですよね。
ひらがなが多くて横書きって要するに外国の絵本じゃないですか。
それがそんなに衝撃的な要素とも思えないような人間にはこの作品の価値はわからないということですね。
私はきちんとストーリーを追える小説のほうが好きです。
ちなみにこの本、裏側には縦書きの小説がありまして、これもやっぱり女性を主人公にして時間の経過がある話なんですが、ストーリーというほどのものはなく…楽しめませんでした。
abさんごabさんご
(2013/01/20)
黒田 夏子

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じらしたお詫びはこのバスジャックで 大橋慶三

バスジャックに巻き込まれたことをきっかけに家族が再生する物語…という風にしたかったのだろうか?
話の焦点がぼやけていて、何が書きたいのかよくわからない。昔の刑事ドラマのネタなんかを放り込んだりしているが、それも効果的とも思えない。
乗客たちのその後に関する記述も嘘っぽくて書かないほうがよかったような気がする。
地の文が乱れすぎていて、正直、素人の域を出ていない文章だと思うのだが…


結局、この物語の目指すものが何なのかわからないというのが最大の問題だろう。
コメディとして楽しめるものにしたかったのか、家族の物語として感動させるような話にしたかったのか、何か芯のようなものがこの話には欠けている気がする。
結果として適当に書き散らしたような印象を受ける。
ギャグのつもりなのかもしれない記載はただの下品な記述だったり、自己満足にしか思えない記述だったりで完全に不発という感じだったし、登場人物の描き方が突飛過ぎて感情移入できないから感動も何もない。

文章がうまい下手というよりも、書きたいものがないのに文章を書いている感じがして気持ちが悪かった。
じらしたお詫びはこのバスジャックでじらしたお詫びはこのバスジャックで
(2012/11/30)
大橋 慶三

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金色の獣、彼方に向かう 恒川光太郎

いたちのような怪しげな生き物が出てくる短編集…と書くと1つだけ違う作品が入っているので、適当でない。
4分の3の確率ということでそこはいいことにして、どの作品も恒川光太郎らしい幻想的な雰囲気と現実世界との見事な融合が楽しめる作品になっている。1つ目の作品は鎌倉時代が舞台になっていて少し歴史小説の要素もあり、どちらかというと「日本昔ばなし」のような楽しみ方もできる。現代ものも歴史小説的なものも同じ短編集に入れて違和感なく成立させられるのはなかなかいないのでないだろうか。
金色の獣、彼方に向かう金色の獣、彼方に向かう
(2011/11/16)
恒川 光太郎

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キャベツ炒めに捧ぐ 井上荒野

60歳前後の女性3人がやっている惣菜屋を舞台にその3人がかわるがわる主人公になる形で短編が続いていく。
全体として一つの作品になるわけだから、まあ長編小説という風に考えたほうがいいだろう。
しかしまあなんというかこういうのを面白いと思う人もいるのだろうなとしかいいようがない作品である。食べ物の描写がいいとかそういう話なのだろうか?それとも60歳あたりの女性の心理がうまく描かれているのだろうか?
少なくとも私には伝わらない作品である。
キャベツ炒めに捧ぐキャベツ炒めに捧ぐ
(2011/09/01)
井上 荒野

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山あり愛あり 佐川光晴

山好きの銀行マンが、銀行を早期退職し、松本で大学の講師でもやりながら山に登ろうと思っていたら、別の方向に人生が展開する話。
主人公の回想と、主人公が知らなかった事実がうまく重なり合って、主人公の生い立ちがなんというか「立体的に」見える。そのせいか妙に主人公のキャラクターが把握しやすく、物語に入りやすい。
その一方で、きちんと問題提起もされており、なかなか考えさせられる作品になっていると思う。
山あり愛あり山あり愛あり
(2013/01/16)
佐川 光晴

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嘆きの美女 柚木麻子

見た目も性格も悪い主人公が、ひょんなことから自分の敵であったはずの美女たちと暮らすことになる話。
主人公の性格の悪さも魅力的だが、徐々に変貌していく人間の関係性などにいろいろと考えさせられる。
それでいて普通にエンターテインメントとしても楽しめるいい作品である。
嘆きの美女嘆きの美女
(2011/12/20)
柚木 麻子

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グッバイ、こおろぎ君 藤崎和男

一匹のこおろぎがマンションの一室にたどり着き、そこで一人暮らしをしている男との2ヶ月間を描いた話…というのが冒頭をまとめた感じ。
というか冒頭にそういう話であると書いてある。
読んでみても全くその通りの話で、それ以上でもそれ以下でもない。
はっきり言えば、何もない。
書評家ならコオロギとの生活の中で男の寂しさを描き出しているとでもいうのだろうか。
60代設定にしてはあまりにも老人くさい男の描き方にも多少違和感があったし、特に目新しい表現を用いた作品でもなかったように思える。
それともこう言った本は60代にならないとわからないのだろうか。
グッバイ、こおろぎ君。グッバイ、こおろぎ君。
(2012/07/06)
藤崎 和男

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ピンクとグレー 加藤シゲアキ

どうせタレント本の類だろうと大して期待せずに読んでみたのだが、意外に面白かった。いや、むしろ普通の作家が書いたものよりも面白いのではないかと思われるほどだ。
余計な説明を加えようとしていない分、語り手でもある主人公がよりリアルに伝わってくる。表現の仕方としてはたぶん物足りない部分もあるのだろう。だが、語り手を若者に設定することで、表現に凝っていないことが逆にリアルな表現となるのである。そこまで計算して書いたのだとしたらすごい才能であるが、このナチュラルさはおそらくは意識せずにやっているのではないだろうか。
一般人が推測でしか知らない感情を体験したものしか描き得ないナチュラルさで描いているように思える。これがゴーストライターの作品だとしたら、その人の他の作品を読んでみたいくらいである。
ピンクとグレーピンクとグレー
(2012/01/28)
加藤 シゲアキ

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道化師の蝶 円城塔

何やらつかみどころのない作品だった。ストーリーを楽しむタイプの本ではないので、何をどういう風に追っていけばいいのかわからなくなってくる。そういう感覚が楽しいと思える人にはいい作品だろうが、私には理解不能の前衛芸術という感じがした。
道化師の蝶道化師の蝶
(2012/01/27)
円城 塔

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