とりあえず読んでみる
本の感想を思いつくままに書いています。読んだ順番ではありません。   あと非常に偏った趣味なのでその辺もご理解いただけると嬉しいです。    ※画像の大きさがおおざっぱなお勧め度です。

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太陽は動かない 吉田修一

これは吉田修一の中でも久々の大作というか、かなり気合の入った作品である。
民間の情報屋を主人公に、政治家や財界やなんか裏社会っぽいものが登場する今までの吉田修一にはなかったタイプの作品かもしれない。
今回の五十嵐の政治家像としては「平成猿蟹合戦図」と重なる部分があるが、今回のほうがよりそのキャラクターが生かされている。
若干、菜々とキムのラブストーリー的な部分が安っぽい感じになっているのが残念だが、全体としては非常に完成度の高い作品であり、今年を代表する作品の1つといっていいだろう。
太陽は動かない太陽は動かない
(2012/04/25)
吉田 修一

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月の上の観覧車 荻原浩

中高年の男性の回想に遊園地系の思い出を絡めた短編集。
必ずしも中高年男性を主人公にした話というわけではないのだが、どの作品も妙に昔はよかったもしくはいいこともあった的な強烈な懐古思想が見られる。
中高年向けのお涙ちょうだいというか、もうその世代直撃を狙った作品だろう。
逆にいえば、すがすがしいまでに他の世代を無視した作品ともいえる。
ここまで中高年男性しか相手にしないと宣言してくれるとかえって不快にならない。
だが、その世代ではない人には若干お涙ちょうだいに白ける部分もあるだろう。
月の上の観覧車月の上の観覧車
(2011/05)
荻原 浩

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サッカーの神様をさがして はらだみずき

突如サッカーライターになった主人公の回想と家族の話を絡めた物語。
サッカー部のなかった高校にサッカー部を作ろうと奮闘する過程を描いていくことによってサッカーがわからない人にもサッカーがわかるように展開させていく。
高校生同士の人間関係の描き方もなかなかよかったので、これはサッカーボーイズの高校生編もありじゃないか?とちょっと思ったりした。
サッカーの神様をさがしてサッカーの神様をさがして
(2012/06/01)
はらだ みずき

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シフォン・リボン・シフォン 近藤史恵

閉店した本屋のところから話は始まる。
そこに新たに入った女性下着の専門店「シフォン・リボン・シフォン」にまつわる連作短編集。
家族のあり方についていろいろと考えさせる作品になっている。
ミステリーとは違うが、はっとさせられるという点では、同じようなものなのかもしれない。
シフォン・リボン・シフォンシフォン・リボン・シフォン
(2012/06/07)
近藤 史恵

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光 道尾秀介

語り手が小学生時代を思い出して描く、という形の作品。
田舎を舞台にしているが、方言などのせこい手段で書評家ウケを狙おうとしなかったところは好感が持てる。

道尾秀介は小学生同士の人間関係の描き方が非常にうまく、この作品ではそれが活かされていて、久々にあたりといっていい作品になっている。

光
(2012/06/08)
道尾秀介

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窓の向こうのガーシュウィン 宮下奈都

いろいろと新しい可能性を感じさせてくれた宮下奈都だったが、今作はある意味別の可能性を感じさせてしまった作品である。
端的に言って、つまらないのである。
主人公の設定の微妙さ加減はいいとしても、それ以外の人間の描き方が妙に胡散臭く、また伏線かと思われたところがまったく伏線でなかったり、何やらわけのわからない作品になってしまったように感じられた。

優しい視点でありながら、人間のある面を鋭く切り取るような部分がこの作品にはあまりなかったように思えた。

未熟児で生まれたせいで、微妙な障害がある、というところを変に使ってしまったような何やら気持ちの悪さも残った。

正直に言って残念な作品である。

窓の向こうのガーシュウィン窓の向こうのガーシュウィン
(2012/05/25)
宮下 奈都

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さすらい猫ノアの伝説2 重松清

さすらい猫ノアのシリーズの2冊目。だが、ノア以外は全く登場人物が重なっていないので、全く別の話と言っていいだろう。
今回は父の仕事の都合で転校を繰り返す少女が主人公。なかなかうまくまとめられていてよかったと思う。
まあ個人的にはもっとドロドロしたいじめとかがあってもよさそうな…と思わないでもないが、逆にここまで田舎になるとそういうものもないのかもしれない。
さすらい猫ノアの伝説2 転校生は黒猫がお好きの巻 (講談社青い鳥文庫)さすらい猫ノアの伝説2 転校生は黒猫がお好きの巻 (講談社青い鳥文庫)
(2012/07/13)
重松 清、杉田 比呂美 他

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桜舞う あさのあつこ

ガールズ・ストーリー」の続編。
今回はあまりおいちの能力が生かされていないような…
展開が読めるのに引き延ばしすぎた感じもする。もう少し短い話でまとめたほうがよかったような気がする。
桜舞う桜舞う
(2012/03/14)
あさの あつこ

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ワン・モア 桜木紫乃

北海道を舞台にした連作短編集。
最初の話を読んだ段階では、「田舎を舞台にしていわゆる肉食系な男と年上の女とのラブストーリーにすれば書評家ウケするだろ的な作品か?」と思いきや、意外にもその後の話の展開は違った。
そういうくだらない方向には持っていかなかったし、感動押し売り系にもしなかった。
特に、最初の話の主人公の柿崎美和が思ったより好感のもてる人間だった。最初の話はくだらないが、彼女を脇役にしたほかの話では彼女はとても魅力的だ。最初の話をもう少し別の方向で描ければもっと素晴らしい本だったと思うが、まあそれがあったとしても全体としては序盤のくだらなさを十分に帳消しにしてしまえる作品だと言える。
ワン・モアワン・モア
(2011/11/28)
桜木 紫乃

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紙の月 角田光代

まず梨花という女性が何か犯罪を犯しただろうという伏線を張りながら展開する。
この仕掛け方がうまい。そこから徐々に明らかになっていく梨花の生い立ちや、犯罪に至る過程が非常に説得力があり、どんどん引き込まれてしまった。
ワインや服、化粧品といった小道具の使い方もうまい。バブルから崩壊後のあたりの時代を見事に描ききった素晴らしい作品と言えるだろう。
紙の月紙の月
(2012/03/15)
角田 光代

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東京ドーン 早見和真

20代後半の男女を主人公にした連作短編集。
普通の人の描き方がいい。本当にバカな作家が書くとただの「バカな記述」になるようなものが「バカっぽい記述」としていい味を出している。
バカっぽさを「バカっぽさ」として描けるところはこの作者の魅力の一つだろう。
これといってドラマチックなことは特にないのだが、それでも何か元気の出る作品である。
東京ドーン東京ドーン
(2012/04/18)
早見 和真

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カレーライフ 竹内真

タイトルだけは何度も聞いていたのだが、読んだことはなかったので、読んでみた。
テーマとしてはひょんなことからカレー屋をめざす話であって、その過程で祖父の謎とかいろいろ解いていくという冒険的要素もある。
分厚い本であり、はっきり言って長い。そして問題なのは、「長い」と感じさせたことである。
前半というか前から3分の2くらいの部分を半分に圧縮できれば、もっとスピード感のある面白い小説になったのではないかと思うが、前半が本当に退屈で、読み進めるのにかなり苦労した。
ただ、後半というか後ろの3分の1はスピード感もあって面白かったし、きちんと伏線を拾ってまとめ上げていくのは読んでいて気持ちがよかった。
それだけに前半の長さが気になった。
カレーライフ (集英社文庫)カレーライフ (集英社文庫)
(2005/01/20)
竹内 真

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ラブソファに、ひとり 石田衣良

あとがきによれば石田衣良のちょうど10冊目の短編集らしい。
タイトルからなんとなくわかるが、恋愛ものの短編を集めた作品で、多くの話が石田衣良らしくハッピーエンドを予感させそうな終わり方になっている。
面白いし、読みやすいのだが、印象に残る話が少ないのが唯一の欠点と言おうか。
しかし、話のクオリティ自体は高いといえるだろう。
ラブソファに、ひとりラブソファに、ひとり
(2012/05/31)
石田 衣良

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サファイア 湊かなえ

短編集で、どの話にも宝石のタイトルが付いており、ミステリーっぽいのもあるし、ホラーっぽいのもある。
意外とといったら失礼かもしれないが、面白く、湊かなえの新しい可能性を感じさせる作品ともいえるかもしれない。
サファイアサファイア
(2012/04)
湊 かなえ

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クローバー・レイン 大崎梢

若手編集者がかつての人気作家の原稿をなんとか本にしようとする話、といってしまうと身も蓋もないが、出版業界の厳しい状況をうまく描いていると思う。
しかし、登場人物の顔ぶれとキャラクターの割り振りが井辻君のシリーズ(平台がおまちかね (創元推理文庫)背表紙は歌う (創元クライム・クラブ))と似ているような気がする。
したがって妙にマンネリな印象を受けるのが残念である。
クローバー・レイン (一般書)クローバー・レイン (一般書)
(2012/06/07)
大崎梢

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プラチナデータ 東野圭吾

DNA情報を管理するシステムができて、それによって犯人を特定することが非常に容易になる、しかしデータにない事件が発生し…というところから物語が展開する。
東野圭吾が警察ものなんて…と思っていたが、最後まで読んでみるときれいに締めてある。
これなら論理的にも一貫する。
また、東野圭吾作品にしては珍しくまともな問題提起もしている。
そういう意味では評価できる作品である。
プラチナデータプラチナデータ
(2010/07/01)
東野 圭吾

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文庫版はこちら
プラチナデータ (幻冬舎文庫)プラチナデータ (幻冬舎文庫)
(2012/07/05)
東野 圭吾

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