とりあえず読んでみる
本の感想を思いつくままに書いています。読んだ順番ではありません。   あと非常に偏った趣味なのでその辺もご理解いただけると嬉しいです。    ※画像の大きさがおおざっぱなお勧め度です。

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TYOゴシック 古川日出男

一応連作短編集なのか?それとも「怪物」は別物と考えるべきなのか?
よくわからない。
文字数が少ないので20分くらいで読み終わる。面白いかと言われるとまあ否としかいいようがない。
何だろうなあ、もっとたどるべき筋みたいなものがある話のほうが好きなので、この手の本を正しく読めていないと言われたらそれまで。
しかし、わけがわからなくて面白くないと思ったことは事実。
わけがわからないのが好きという人にはいい本だろうが、ストーリを追いかけるのが好きな人には勧められない。
TYOゴシック (モンキーブックス)TYOゴシック (モンキーブックス)
(2011/01/20)
古川 日出男

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ミュージック・ブレス・ユー!! 津村記久子

音楽が好きな女子高生の話。
それほど長くないので、わりとすぐに読める。ありきたりな文章というか、こういう改行減らして読みにくい感じにするのは川上未映子にも通じるが、最近の芥川賞作家の比較的初期の作品にありがちな書き方のような気がしてあまり好きになれない。
だが、この作品は題材というか描き方がよかった。音楽にはまるアザミと親友のチユキとの関係や、若者ゆえの衝動が感じられてなかなか楽しめる作品になっている。
これが進化すると「ポトスライムの舟」になるのだなということがわかる。
その点でも評価していい作品だろう。
ミュージック・ブレス・ユー!! (角川文庫)ミュージック・ブレス・ユー!! (角川文庫)
(2011/06/23)
津村 記久子

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グッバイ・ヒーロー 横関大

ピザ屋でバイトしながらミュージシャンとしての成功を目指す青年が、ひょんなことから事件に巻き込まれて、という話。
読みやすい。
全体的にファンタジーの雰囲気にすることで、普通にはいそうにない人物との調和がとれている。
リアルさの追求とは違った方向だが、調和がとれているので、これはこれで楽しめるようにできている。
おそらくミュージシャンとかを真剣に志す人からすれば、こんなことはあるわけないと思うだろうし、それ以外の世界設定も突っ込みどころは多いだろう。
だが、あくまでも「一般人のイメージの世界」ということを貫いているので、そうした部分が不快にならない。
そして「イメージの世界」が確立されているから、ミステリーとしても楽しめるのだ。
そういう意味では王道のミステリーと言えるかもしれない。

グッバイ・ヒーローグッバイ・ヒーロー
(2011/05/18)
横関 大

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左足の虹 水原秀策

JFLのサッカーチームの強化部長のところに所属選手の殺人疑惑の話が入ってきて、その事件について調べるという話なのだが…
サッカーを題材にする必要性がまったく感じられない。
ところどころ描かれているサッカーの部分がまったく面白くないのだ。設定上サッカーにする必然性があるようにしてあるが、しかしちょっと変えたらダメなのかというと別に成立しなくなる話ではない。
設定をちょっと変えて、刑事ものにして女性が殺されたのか、失踪したのかを追いかける作品だったとしても構成上はそれほど問題なかったと思う。
だが、おそらくそれでは問題があったのだ。
それは「構成上」ではなく、「題材上」だ。たぶん刑事ものだとしたら、こんなお粗末な話があるかと憤る人が多いのではないだろうか。
あくまで素人の調査だから、このお粗末さも許される、そういう気がする。
そして主人公に「法律の調べ方が甘かったんだ。残念だったな」などと言わせるのだが、それをそのまま作者に言ってやりたい作品である。
ネタばれになるので色を変える。

集団強姦は親告罪ではない。つまり、主人公はその時点で嘘をついている。
が、それだけではない。
終盤で「レイプと死体遺棄だけなら5年もすれば出てくる」
という記述がある。実際、「強姦」と「死体遺棄」だけなら、5年で出てこられる可能性がないわけではない。
しかし、この事件、やったのは「集団強姦致死」。これに「死体遺棄」が合わさるが、まあそれはともかく、「集団強姦致死」は「無期または6年以上の懲役」なので、5年ということはあり得ないのだ。
それこそ「法律の調べ方が甘い」としかいいようがない。

どうも作為的なものを感じる。
司法は駄目だから自分で復讐していいんだとでもいうような…しかし、それを言いたいならもっときちんと調べてから書くべきだ。
こんな妄想で非難されるほど日本の司法は腐っちゃいない。
とにかくサッカー小説としてもまともなものがかけず、刑事ものでもまともなものが書けないと踏んでこういう路線に走ったのだろうが、両方だめだったら合わせても駄目だということに気づくべきだったのではないかと思うような作品だった。
左足の虹左足の虹
(2011/09/24)
水原 秀策

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ロードムービー 辻村深月

「冷たい校舎の時は止まる」の番外編というふれこみではあったが、全く独立の話にしてよかったのではないかと思う話もあった。
むしろ「ロードムービー」にしても「道の先」にしても絡めないほうがよかったのではないか?
それとも小説を読む人が減ってきているからこういう内輪向けの話にするのだろうか。
短編として十分なレベルの作品であっただけに、無駄に絡めている印象は否めなかった。
正直、余計なことをしなければ、高く評価できる作品だったのにと思うともったいない作品だった。
ロードムービー (講談社文庫)ロードムービー (講談社文庫)
(2011/09/15)
辻村 深月

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純愛モラトリアム 椰月美智子

連作短編集というのが正しいだろうか?
ただ序盤のほうは登場人物の関連が本当に微妙なので、前半はそれぞれ独立の話としても楽しめる。
椰月美智子らしく、どの話もハッピーエンド気味(解釈の問題もあるが)に終わるので、いい気分で読み終われる。まあ突っ込みどころはいろいろあるが、これはこれでいいだろうと思う。
純愛モラトリアム純愛モラトリアム
(2011/03/15)
椰月美智子

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緑ヶ丘小学校大運動会 森谷明子

新刊本のコーナーにあったので読んでみた、というありがちな展開。
運動会で変なものを見つけ、それが事件のカギになるというかまあそんな感じの推理小説。
最近の小学校事情がわかるようなわからないような…
それなりに楽しめるし、説得力のある物語になっているのだけど、これ主人公を少年にしなければいけなかったのか?とふと思う。
女の子を主人公にしたほうがよかったんじゃないだろうか。
なんかいかにも「おばさん視点の少年の描き方」という感じで、もう少しどうにかならないかと思った。
これ、リアルな少年のつもりなんだろうか?
ほかのところが説得力を持って作られていただけに、この少年のうそくささが気になってしまった。
ただ全体としてはそれなりに楽しめる作品であることに変わりはない。
緑ヶ丘小学校大運動会緑ヶ丘小学校大運動会
(2011/07/20)
森谷 明子

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GF 久保寺健彦

久保寺健彦はどうしてこうも10代の繊細さと残酷さを鮮やかに描き出せるのだろう。
今までは少年を主人公にしたものが多かったが、今回はすべて少女を主人公とした短編集。このリアルさは少年を描いたからだと思ってきたが、男女関係なく描けることを証明した作品と言えるのではないだろうか。
私が男性だから気づかないだけだと言われればそうかもしれないが、非常にリアルな少女に思える。
そしてやはり子どもたちのもつ残酷さの描きだし方が本当にいい。このあたりは男女ともに変わらない部分なのかもしれないと思う。そして繊細で弱いように見えて、それでも前向きになれる登場人物の強さの描き方も本当にいい。どの作品も短編なのがもったいないと感じてしまうような作品である。
GF(ガールズファイト)GF(ガールズファイト)
(2011/07/20)
久保寺 健彦

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カンタ 石田衣良

主人公のカンタと耀司の幼馴染が成長し、会社を興し、そして…というまあわりとドラマチックな話。
既得権益と闘うことの困難を描いた作品と言えないこともない。
かといってそんなに深刻な話ではない。テーマは深刻だし、命にかかわるような事態も起きる。しかし、それでも深刻にならない。こういうとまるで薄っぺらい作品のように聞こえるかもしれないがそうではない。
昔から変わらないカンタの気持ちと目まぐるしく変わっていく周囲の信じられない状況との対比をあえて深刻になりすぎない書き方をすることで、説得力を持たせている。だからこそ面白いのだ。
石田衣良の立ち位置というのはなかなか面白いといつも思うのだが、この本でもそれがよく出ている。多数派ではないだろうが、別に破綻も矛盾もしない。その独自の立場にいるからこその視点というのが非常に面白い。

カンタカンタ
(2011/09/29)
石田 衣良

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金曜のバカ 越谷オサム

こういう短編集って妙にいい。
登場人物の空回りした感じが非常に若者らしくて、好感が持てる。
そしてこの若者特有の空回りをあまり否定的に描かないところがこの作品のよいところだ。そしてこの作品は誰も不幸にしない。そこもいい。
つかれているときにはお勧めの本だろう。
金曜のバカ金曜のバカ
(2010/01/30)
越谷 オサム

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サッカーボーイズ15歳 約束のグラウンド はらだみずき

いつのまにか4冊目。番外編も入れると5冊目いや6冊目というべきでしょうか。
サッカー興味ないと言いながらついつい読み続けている作品なのですが、今回はサッカーの良さというよりなんとなく人間関係部分に重点が置かれていたような…
そのせいか、いくつか残念な点も。
草間先生の話って前の峰岸さんの話とあまり変わらないような…
しかも終わり方もあまりにもありきたりで…
文章としての完成度というならこのほうがいいのかもしれませんが、その分、どこかで読んだような感じになっている気もしました。
本としては悪くないと思うのですが、私が期待したものとは少し違ったということですね。
サッカーボーイズ 15歳  約束のグラウンドサッカーボーイズ 15歳 約束のグラウンド
(2011/07/29)
はらだ みずき

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名前探しの放課後 辻村深月

「ぼくのメジャースプーン」が非常に面白かったので、そのあとがきで薦められていたこの作品も読んでみた。
しかし、登場人物を変な風に混ぜたせいで最終的にものすごく不快な結果がもたらされる。
こういうのが気にならない人にはいいかもしれないが、別の物語として楽しみたい側としてはこういう混ぜ方はどうも受け入れられない。
そしてネタばれになるから詳しくは書かないが、終盤の処理のまずさから、「ぼくのメジャースプーン」は偶然の産物だったことがわかってしまい、がっかりさせられる。
そうだとするなら辻村深月はしばらく「ぼくのメジャースプーン」を超える作品は書けないのではないだろうか。
タイムスリップをネタにした、そしてそれが本当にタイムスリップだったのかはわからない、でもそれでいいじゃないか、とここまでは別の話として十分成立するのだ。それで充分だったし、それ以上のことをする必要はなかったのだ。それにもかかわらず余計なことをするからこの作品の価値が下がるのだ。
途中までは伏線の張り方が変だが、それなりに楽しめる作品だったのだが、終盤でああこの不自然さはそこから来ていたわけかと思った瞬間に急にこの作品がくだらなく思えてくる。
それまで積み上げてきたものを根底から覆す最低のラストだった。
途中までそれなりに面白かっただけに本当に残念な作品と言えるだろう。
名前探しの放課後(上) (講談社文庫)名前探しの放課後(上) (講談社文庫)
(2010/09/15)
辻村 深月

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名前探しの放課後(下) (講談社文庫)名前探しの放課後(下) (講談社文庫)
(2010/09/15)
辻村 深月

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風に顔をあげて 平安寿子

フリーターの女性を主人公に、ちょっとした転機のようなものを描いた作品だが、特にドラマチックな展開はない。しかし、登場人物たちのしぶとさがいい。
世の中きびしかろうがなんだろうが、結局たいていの人間は生きていける程度には強いわけで、そういう誰でも持っている強さをうまく描き出している。
人間は強いようで弱いと描くか、弱いようで強いと描くか、どちらもありだろう。
そして平安寿子は明らかに後者のほうだ。この作品はそれを非常によく表していて、読んでいて気持ちがいい。
落ち込んでいるときに読むといいかもしれない作品と言えるだろう。
風に顔をあげて風に顔をあげて
(2007/12)
平 安寿子

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伏 贋作里見八犬伝 桜庭一樹

里見八犬伝をアレンジした作品で、一般の時代小説よりも読みやすく書かれている。
しかし、残念なのは主人公の少女も伏姫もキャラクターがほぼ同じ。そしてこれは「赤朽葉家の伝説」の毛毬ともかぶる。鈍色と伏姫のシーンで、まさに「赤朽葉家の伝説」の一場面のようなシーンがあり、それを思い出してしまったら最後、重なって見えてきてしまい、純粋に作品を楽しめなくなってしまった。
そうしたところがなければもっと楽しめたのにと思う。
伏 贋作・里見八犬伝伏 贋作・里見八犬伝
(2010/11/26)
桜庭 一樹

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