とりあえず読んでみる
本の感想を思いつくままに書いています。読んだ順番ではありません。   あと非常に偏った趣味なのでその辺もご理解いただけると嬉しいです。    ※画像の大きさがおおざっぱなお勧め度です。

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海に沈んだ町 三崎亜記

また例の失われた町の設定を引っ張るのかと思ったら、今回は違うネタで、久々に楽しめた。
もちろん過去の作品のネタを全く使っていないわけではなかったが、それでも気にならない程度でだれでも楽しめるような作品になっていると思う。
こういうめちゃくちゃな設定を作り出しつつ、それ以外の部分を普通にすることで違和感を楽しむという三崎亜記の本領発揮と言えよう。
短編集なので、結構すごい設定をいくつもつくりだしているわけだが、これだけいろいろ考えられるのだから、過去の作品のネタは無駄に使わないでほしいと思う。
また、白石ちえこの写真がところどころ入っているのだが、まるでこの作品の世界を撮影したかのような感じになっていて、そこもよかった。
海に沈んだ町海に沈んだ町
(2011/01)
三崎 亜記、白石 ちえこ 他

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凍りのくじら 辻村深月

どらえもんが好きな女子高生の話。
叙述トリックというほどでもないが、主人公が別所の正体に気づくのが遅すぎてすごく不自然。読者が気づいてしばらくするまで主人公が気づかないってそれはないよと思った。主人公のほうがいろいろ情報を持っているのに。
とはいえ、若尾の描き方がなかなか良かったので、甘めに評価。
あとは主人公の性格がなかなか思い切った挑戦だと思った。こういう人を主人公にして、はたして読み手がついてくるのか、というところでそこそこ評価を得たのだから、辻村深月は賭けに勝ったと言えそうだ。
序盤で主人公の魅力のなさに嫌気がさしてくるのだが、そこを何とか乗り切って勢いにのせれば結構楽しめる。
凍りのくじら (講談社文庫)凍りのくじら (講談社文庫)
(2008/11/14)
辻村 深月

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遠くの声に耳を澄ませて 宮下奈都

普通の短編集。登場人物が微妙にリンクしているが、それぞれ独立の話として読める。
一つ一つが短編としても短く、もうちょっと読みたい気にさせる。
しかし、その一方で、こう来るか?と思うところもあり、これはリンクさせないほうがよかったのでは?と思う部分があった。
ただ全体的には、地に足のついた作品というか、人物の描き方がリアルでいい。
そして、余計な感動の押しつけもない。
変な言い方だが、邪魔にならない本というか、電車の中で読むにはいい本だと思う。
遠くの声に耳を澄ませて遠くの声に耳を澄ませて
(2009/03)
宮下 奈都

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炎群のごとく あさのあつこ

時代小説は苦手というのを抜きにしてもこの作品はあまり高い評価は下せない気がする。
ネタばれになるのであまり具体的な内容に踏み込みたくないが、つい藤沢周平の某作品のパ○リ???とか思った。
いや登場人物の設定とか展開とか微妙にね…
あとは「時代小説にしたかったのは、短い青春というのを描きたかっただけなのか?」と思いたくなったところもあり、そこもマイナス要因。
少年たちの描き方が妙に現代風で、時代背景とあっていないというか妙にちぐはぐな印象を受けた。
したがって、あまり他人様に勧められる本ではない。
火群(ほむら)のごとく火群(ほむら)のごとく
(2010/05)
あさの あつこ

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野川 長野まゆみ

親の仕事の関係で田舎とまではいかないが、郊外の中学に転校になった少年の話。
学校生活を描いた話ではあるのだが、いわゆる学園モノとはちょっと違う。いやむしろ何十年も前の学園モノのような雰囲気はある。
そういうカビの生えた作品は決して好きになれないのだが、これはあくまで「雰囲気」がそういうだけであって、描き方は洗練されており、決してカビの生えた作品ではない。
何よりも深刻そうな話を必要以上に深刻ぶらないで描いたところがいい。
全体としては長い話ではないのですぐに読み終わるが、中身は決して薄くない話だ。
野川野川
(2010/07/14)
長野 まゆみ

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少女 湊かなえ

今やすっかり人気のミステリー作家になった湊かなえだが、これはまだ「告白」の一発屋となるかどうかという状況で出された本。当時、立ち読みで少し読んでいたのだが、全部通しで読むと、なかなか計算されて書かれた話だということが分かる。
最終的に登場人物をつなげすぎているきらいはあるし、叙述トリック的なものを使いすぎているようにも思うが、話としてはそう悪くない。
推理小説にしようという意識が強すぎるのか、ちょっと無理に謎にしている部分があるようなきもするが、全体的にはいまどきの少女の友情のようなものをうまく描いた作品だと思う、とはいえ、今どきの少女がどういう関係にあるのか私は全く知らないのだけど。
少女 (ハヤカワ・ミステリワールド)少女 (ハヤカワ・ミステリワールド)
(2009/01/23)
湊 かなえ

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冷たい校舎の時は止まる 辻村深月

従妹に勧められたので、辻村深月の本を読んでみた。
「1冊目はそこまで面白くないけど、でもここから読み始めたほうがいい」
と言われたので、その通りに読むことに。

ホラー小説というべきなのか。
無駄に推理小説っぽくしないほうがよかったと思う。
ただ物語としてはそれなりに楽しめた。デビュー作であるせいか、人物の描き分けが甘いようにも思うが、いかにも女が書いてますというような男を量産しなかったのは評価していい点だろう。
とりあえず入門書としての価値はある。
冷たい校舎の時は止まる(上) (講談社文庫)冷たい校舎の時は止まる(上) (講談社文庫)
(2007/08/11)
辻村 深月

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冷たい校舎の時は止まる(下) (講談社文庫)冷たい校舎の時は止まる(下) (講談社文庫)
(2007/08/11)
辻村 深月

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船に乗れ! 藤谷治

3冊も読んでいたせいで、前回からちょっと時間が空いてしまいましたが、とりあえず読んでみました。
去年の本屋大賞で7位ということで、それなりに期待したんですが、期待したほどではなかったというのが正直なところ。
内容としては音楽に励む若者の青春物語で、二ノ宮知子の「のだめカンタービレ」とは違った形でクラシックをわかりやすく描いた作品でもあります。その点は高く評価していい作品ですが、残念な点がいくつか。
一番決定的だったのは、途中でいろいろとオッサンの感傷をはさむことで、しょっちゅう勢いが止められてしまったため、やたら長く感じられたところ。3冊もある作品なのだから、勢いを止めたらダメだと思うのですが、やたらこの作品は勢いを止めたがるのです。
オッサンの感傷は最初と最後だけでいいのに、これをところどころ入れたせいで、せっかく面白くなってきても、そのたびに水を差された感じになってしまい、最後まで乗り切れませんでした。
それさえなければ非常に面白い話だったのにと思うと残念ですね。
船に乗れ! ? (ポプラ文庫ピュアフル)船に乗れ!Ⅰ(ポプラ文庫ピュアフル)
(2011/03/04)
藤谷治

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船に乗れ! ? (ポプラ文庫ピュアフル)船に乗れ!Ⅱ(ポプラ文庫ピュアフル)
(2011/03/04)
藤谷治

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船に乗れ! Ⅲ (ポプラ文庫ピュアフル)船に乗れ! ? (ポプラ文庫ピュアフル)
(2011/03/04)
藤谷治

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天国旅行 三浦しをん

三浦しをんは短編向きではないのだろうか?
どうも中途半端に終わっている感じがする。この中途半端さを「文学的」とでもいうのかもしれないが。
個人的には「初盆の客」以外はあまり面白いと思えなかった。
あとがきによれば心中をテーマにした短編集ということだったが、「どうだ、これも心中だろう」みたいな独自の発想によって心中の定義を拡大しただけで、別にそれがうまくいっているという感じもしなかった。
文章のうまさはアピールできているかもしれないが、それだけの本という印象もぬぐえなかった。
天国旅行天国旅行
(2010/03)
三浦 しをん

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陽だまり幻想曲 楊逸

「ピラミッドの憂鬱」はいわゆる中国人留学生の話で、楊逸の得意のパターン。跳びぬけて面白いというほどではないが、そこそこ面白い作品だった。
後半の「陽だまり幻想曲」は中国人関係の話を一切出さずに、家族(およびご近所)の話を描いて見せた作品で、楊逸が中国人であることを売り物にしなくとも作品が書けることを証明して見せた作品ともいえる。
新境地ということで読んでみる価値はあるだろう。
陽だまり幻想曲陽だまり幻想曲
(2010/12/16)
楊 逸

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月と蟹 道尾秀介

直木賞受賞作ということで、ちょっと期待していたのだが、期待したほどではなかった。
道尾の作品の中では文学寄りの作品と言えるだろう。
本人がまさか賞を狙って書いたとは思いたくないが、正直、批評家受けを狙ってそうな感じで、推理小説だと賞が取りにくいから推理小説的な部分をできるだけ目立たない感じにして、文学的な感じを強調した感じにも見える。
子どもの持つ残酷性とかうまく描かれていてよかったのだが、そういうリアルさを悪く言えば机上の空論的な「文学」の中に押し込めてしまったように思える。
直木賞より芥川賞の本が好きというタイプの人には受けるだろうが、道尾秀介の作品としては少し物足りなさを感じた。
月と蟹月と蟹
(2010/09/14)
道尾 秀介

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