とりあえず読んでみる
本の感想を思いつくままに書いています。読んだ順番ではありません。   あと非常に偏った趣味なのでその辺もご理解いただけると嬉しいです。    ※画像の大きさがおおざっぱなお勧め度です。

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若様組まいる 畠中恵

アイスクリン強し」の番外編というか、彼らのもっと若いころの話。
時代小説というにはちょっと時代が新しいか。
ただ推理小説で、現代ではない、という点で言うなら時代小説と大差ない。
結構面白いのだが、いくつか違和感があった。
まあでもそういうところは無理やり無視して読み進めれば、それはそれで楽しめるので、気にしないのが一番だろう。
でも男性には勧めない。たぶん、違和感がすごいと思う。
若様組まいる (100周年書き下ろし)若様組まいる (100周年書き下ろし)
(2010/11/05)
畠中 恵

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田舎の紳士服店のモデルの妻 宮下奈都

夫がうつ病になったため、会社を辞めて田舎に行く、という話なのだが、「田舎」の描き方がいい。
普通の小説に描かれるのは、都会の人間が憧れるような田舎(そしてそれを妙に美化していて気持ち悪さがあったりするのだが)。しかしこの作品に登場するのは「どこにでもある田舎」。この妙なリアリティがこの作品の最大の魅力かもしれない。
自分に正直になることのむずかしさを描いたこともよかったと思う。
地味だけど、それはそれでいい人生なんじゃないか、そういう風に思いつつ、それでも納得できない自分がいて、そんな思いを抱えながらも、地味に生きていく、そういう人々の姿が印象的だった。
田舎の紳士服店のモデルの妻田舎の紳士服店のモデルの妻
(2010/11)
宮下 奈都

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聖夜 佐藤多佳子

コンセプトとしては「第二音楽室―School and Music」と同じで、若者と音楽を絡めた作品。あとがきによればもともと7つの短編集にするつもりだったらしいが、どんどん長くなってしまい、結果、この「聖夜」は1冊の本として発表されることになったようだ。
年代としてはおそらくこれは第二音楽室に収録されていた作品よりも古い年代を描いている。1981年ころだろうか。
また他の作品よりも主人公が本格的な演奏家に近いと言えるかもしれない。
だが、それは作品の本質をはあまり関係ない。
音楽を通して少しずつ自分や周りの見方を変えていく主人公の若者らしさが、気持ちの良い作品であり、無駄に悪人を登場させるでもなく、性的な方向に走るでもなく、それでいてそれっぽい少年像を描いたことはそれなりに評価されるべきだろう。
聖夜 ― School and Music聖夜 ― School and Music
(2010/12/09)
佐藤 多佳子

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南の子供が夜いくところ 恒川光太郎

連作短編集というかなんというか。いろいろな書き方を試しているような感じにも見える。
最初の話は面白かったのだが、あとのはそれほどでもない。
もちろんそれなりのレベルでそろえてあるのだが、最初の導入からもっと面白い話を期待してきただけに、期待値に届かなかったというのが正直な感想。
最初に無理心中を非難するユナの主張が出てきて、そこがすごくよかったのだが、それ以外の話はただの南の島を舞台にした民話風の話にちょっと現実っぽい味付けをしただけにも思えた。
実験的な作品としての位置づけが正しいのかもしれない。

南の子供が夜いくところ南の子供が夜いくところ
(2010/02/27)
恒川 光太郎

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忘れないと誓ったぼくがいた 平山瑞穂

最初の書き方が少し奇妙で、ここから少し謎ときの要素が始まる。
しかし、そうはいっても推理小説ではない。
簡単にいえば、恋愛小説で、ちょっとファンタジーの要素があるというところだろうか。
主人公の行動パターンは決して好きではないし、話の展開も特に変わったところはなく、まあありきたりな結末に向かう作品と言ってもそれほど間違いではない。
だが、この「ありきたりさ」が不思議なほどこの奇妙な物語に説得力を与え、たいていは理解不能な恋におぼれる感じの主人公の行動にもなぜか共感できてしまう。
そしてありきたりなはずのラストが、妙に印象的なラストに思えてくる。
本来魅力的に思えない人物を主人公にしてそのまま物語に引きずり込んだこの力は本物だろうと思う。
少年から大人にむかう微妙な年齢の描き方が本当に素晴らしい。それだけでも読む価値がある。
忘れないと誓ったぼくがいた忘れないと誓ったぼくがいた
(2006/02/20)
平山 瑞穂

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忘れない忘れない 渡辺やよい

ピーター・ノースの祝福」が激しくつまらなかったので、敬遠していた渡辺やよいの本を久しぶりに読んでみた。
やはりつまらなかった。
と、わかりきった結論を先に書いておく。
設定が現実的にありうるのかどうかは問題があるところだが、ここは呑むしかない。
だが、そこを乗り越えたとして、少年の描き方がひどすぎる。
そのいかにも表面だけ取り繕って、リアルな少年を描いているとでも思いこんでいるような感じの描き方はどうにかならないものか。
小学校高学年から中学生というのは描くのがもっとも大変な年齢だと思うが、なぜそれがクリアできていないのに、あえて主人公に置いたのか理解できない。
この話は、少年の両親の視点から語られる部分もあるが、少年の父の少年時代の話もやはり嘘っぽく、本全体が自己満足に気づいていないタイプの気持ち悪い女という感じを漂わせている。
主人公をせめて少年でなく少女にしておけばまだ読める話になったと思うが、そこをあえて少年で押し切り、自分の描くキャラクターの致命傷に筆者がまったく気づいていないと思われるところがこの本の不愉快な点でもある。
近所のウザいおばさんの相手をしてあげるボランティアでもやるつもりで読むのがいいだろう。
忘れない忘れない忘れない忘れない
(2010/08/06)
渡辺やよい

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人生の使い方 平安寿子

中高年の夫婦の話を描いた作品。
「将来の心配」がかなりリアルで、面白い。そして社会福祉の問題点についてもあくまで庶民の視点から、さりげなく指摘しているところもいい。
そして何より、主人公の前向きな姿勢が一番よかった。
次々と出てくる問題に対し、自分のために頑張ると言い切る主人公が非常にいい。
惜しむらくはこの作品は夫婦の視点で交互に描かれているのだが、夫のキャラクターというか描き方に少しだけ作り物っぽさがあるところだ。妻の視点で描かれた部分は非常に面白いのだが、夫視点の部分はそれに比べてかなり見劣りがしてしまい、少しバランスの悪い作品になっている。
とはいえ、全体的には平安寿子らしいサバサバした文章で、非常に好感が持てる。
人生の使い方人生の使い方
(2010/10/14)
平 安寿子

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