とりあえず読んでみる
本の感想を思いつくままに書いています。読んだ順番ではありません。   あと非常に偏った趣味なのでその辺もご理解いただけると嬉しいです。    ※画像の大きさがおおざっぱなお勧め度です。

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別冊図書館戦争 有川浩

これで図書館戦争のシリーズはすべて読み終えました。(このブログでは書きませんでしたが、実は図書館危機と図書館革命については昨年のうちに読み終えていますので)
本編のほうに比べて、突っ込みどころが少なく、丁寧に描いているかなとは思います。
とはいえいくつか気になった点もあります。
雄大に関する事件で柴崎があれほどまでにショックを受ける理由がわかりません。
仮にも情報屋という設定ならあの程度でそんなに動揺してていいのだろうかと思ってしまいました。
慣れていないせいでしょうか?しかし図書館利用者の中には少なからずいると思いますが…。ああいう世界設定ですし。
それから最後の「背中合わせの二人」で、伏線の張り方があまりにも単純というか、私が推理小説のトレーニングを積んだせいなのか、展開が読めてしまって困りました。
別に展開が読めても楽しめる作品なので、有川浩としてはあえて複雑にはしなかったのかもしれません。
そして幸せな話だから余計に気になる有川浩の結婚観。これは突っ込みどころというよりは個人的に好きではない点というべき部分なので、あげるべきではありませんね。
話としては読みやすく、エンタテインメント性においては優れた作品といえるでしょう。
あえて批判的な評価をしてみましたが、楽しめる本ではあるといえます。
ですが、私の美学には反するので、大きな画像にはしませんでした。
別冊 図書館戦争〈1〉別冊 図書館戦争〈1〉
(2008/04)
有川 浩

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別冊 図書館戦争〈2〉別冊 図書館戦争〈2〉
(2008/08)
有川 浩

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キネマの神様 原田マハ

原田マハが映画が好きなのはわかった。
だが、それだけの本だ。
感動押し売り気味のところもあるし、ご都合主義ハッピーエンドでの処理もなんからしいと言えばらしいのだが、こういう小説に感動できるほど純粋な人間ではないことは今までも書いてきたとおり。
しかしそういう個人的な趣味の問題よりもさらに大きな問題は作中で絶賛されまくる映画評がそれほど優れているようには思えなかったことだ。
これだけで物語の説得力はかなり変わってくる。
この部分でどうしても説得力を欠き、自画自賛気味に見えてしまったのがこの作品の最大の敗因だろう。
たぶん小説をある程度読みこんでいる人には絶対に受けない。優れた文章とされているものがまったく優れていないということは本読みには耐えられまい。
キネマの神様キネマの神様
(2008/12)
原田 マハ

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夏のくじら 大崎梢

大崎梢なので推理小説なのかと思ったら、むしろ青春小説?という感じであまり推理というものではなかった。
もちろん謎ときというか、まあそういう話が絡んでいるのだが、メインはあくまで祭りにかける青春…的な話になっている。
高知弁(土佐弁っていうんだっけ?)で展開されるので、なんとなく「海が聞こえる」を思い出してしまった。
こういう田舎を舞台にして方言を投入して…となると文学的作品にありがちな「田舎にすることだけで価値を出そうとした作品」になりがちだが、きちんとエンターテインメントとして若者むけの文体を貫いたことは評価に値する。
いかにも女性が書いたというような青年像だが、これはこれでいい作品になっている。
おそらく作者の中に女性の視点であるという自覚があるからこそ、うそっぽさが出ないような工夫がされている。
そういう意味ではよく工夫された作品であると思う。
夏のくじら夏のくじら
(2008/08)
大崎 梢

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あたしはビー玉 山崎ナオコーラ

山崎ナオコーラにしては変わった文章だと思った。
何か文体がいつもと違う感じがした。
ビー玉が感情を持つ、くらいは理解できたのだが、途中人間の姿を持っているんだかもっていないんだかよくわからない部分があり、これはあえてそうしているのかよくわからなかった。
そして行きつく先も何か妙な感じになった。
人によっては想像通りのハッピーエンドで、僕にとってはこれでいいのか?と疑問に思うようなハッピーエンドであった。
山崎ナオコーラの新境地、という好意的な評価をするべきなのか、どうなのか自分でも決めかねたので、普通の大きさの画像。
あたしはビー玉あたしはビー玉
(2009/12/10)
山崎ナオコーラ

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十字架 重松清

なかなか重いテーマを扱った作品だと思います。
クラスメイトの自殺と遺書、残された家族…
重松清らしく「いい人」にするような解釈で登場人物が描かれていますが、この主人公の「いい人思考」が、結果的に付け込まれる要因になっているのではないかと勝手な想像をめぐらせてしまいました。
この作品にはだめな大人が何人か登場します。
まず田原という記者が出てきますが、彼は大人としてやってはいけないことをやっています。ですが、それも主人公に言わせれば「いい人」の「意味のある行為」として解釈されます。
またこちらは比較的まともなほうですが、本多という記者も私に言わせれば、だめな大人ですね。
正直、こういう記者を生徒に近づけたくないです。
中学生に対してあんな発言をすることができるどうしようもない大人が、正義感を振りかざして偉そうなことを言う世の中なのだと、そういう事実を重松清はつきつけたかったのでしょうか?
もちろんそうではないのでしょう。
重松清をもってすれば、こういうだめな大人もいい人に変わってしまいます。
いつもならそれでもいいのですが、今回は恐ろしいものを感じました。
どんなに相手が正義を振りかざそうとも、屈してはいけない部分というのはあるのではないかと、私はそう思ったからです。
この作品はフィクションです。
しかし、自分のだめな行為を無理やり正当化し、精神的に動揺している子どもに押しつけようとする「人の隙に付け込む大人」は結構いるように思います。
いくら重松清がどんな人でも「いい人」にする達人だとしても、こういう人間を美化するのだけはやめてほしいと思いました。
作品としてはいい本なんですけどね。
十字架十字架
(2009/12/15)
重松 清

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ボトルネック 米澤穂信

「青春ミステリー」と書いてあるから、もっとさわやかな話を期待したが…
はい、正直に言います。そういうさわやかな話よりこういうののほうが好きです。
昔の彼女の弔いに行ったはずが、もうひとつの世界に迷い込む、という設定自体に特殊性はないのですが、描き方がいいですね。その結果事件の真相の暴き方が普通の推理小説と一味違ったものになっています。
しかし、ラストが…いやまあそうと断定できるわけではありませんが、あの文脈で行くと…これはちょっと主人公がかわいそうな気がしないでもないです。
ボトルネック (新潮文庫)ボトルネック (新潮文庫)
(2009/09/29)
米澤 穂信

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無理 奥田英朗

それなりに面白いが、読んでいて気分のいい話ではない。
東北の地方都市「ゆめの」に暮らす人々を描いた作品なのだが、いろいろな登場人物にスポット当てる割にあまり重なり合わない。わざわざまぜて書く意味がよくわからなかった。
全体的には人間の心の貧しさを描き出した作品といえるだろう。だが、こういう悪意というかあさましさを重点的に描いた作品というのは、正直、わざわざフィクションの世界でやらなくても、と思ってしまう。
人間の描き方はいかにも奥田英朗らしくていい部分もあるのだが、いかんせん話があまりにも惨めであまり人に薦めたい作品ではなかった。
無理無理
(2009/09/29)
奥田 英朗

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きのうの神さま 西川美和

映画監督の西川美和の小説。短編集ではあるが、良くも悪くも文学的な作品という感じがする。
文章としては作家が書いたものとなんら遜色はないのだが、その内容は期待していたものとは何かが違う感じだった。もっと楽しめる作品かと思ったのだが、文学的であるがゆえに、単純にエンターテインメントとしては物足りない印象を受けた。
直木賞の選考委員が絶賛していた冒頭の「1983年のほたる」も典型的な「文学的な作品」であり、なぜあそこまで絶賛されるのかよくわからなかった。
本としてのレベルは高いと思うが、好みではない本である。
きのうの神さまきのうの神さま
(2009/04)
西川 美和

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殺気! 雫井脩介

雫井脩介の最新作。
作風をずいぶん変えてきた。
が、前作「犯罪小説家」に比べ、完成度はかなり落ちる。
推理小説としてももちろんだが、人物の描き方が妙にらしくなくて、読んでいてあまり気分がよくならない。
こういう雑な描き方は雫井脩介にはしてほしくなかったというのが正直な感想。
事件の起こり方も、伏線の張り方も、手抜きかと思ってしまうくらいひねりがなく、久々にくだらない推理小説を読んだ気分にさせられた。
雫井脩介としてはおそらく新境地の開拓を狙ったのだろうが、今回は失敗と言わざるをえまい。
殺気!殺気!
(2009/09/16)
雫井脩介

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6TEEN 石田衣良

「4TEEN」の続編で、高校生になった4人組を描く。
しかし、一つ一つの話が4TEENのときより短くなった分、全体的にパワーダウンしているように感じた。
読みやすいし、それなりに面白いのではあるのだが、やはり続編にすぎない、という評価に落ち着くような気がする。
6TEEN6TEEN
(2009/10/01)
石田 衣良

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あした咲く蕾 朱川湊人

超能力とかなんか霊みたいなもんとか、そういう系統を扱いつつ、ホラーではなく、温かい話になっている短編集。
朱川湊人らしいといえばらしいが、ハッピーエンドの作り方があまり好きではないので、個人的にはそんなに進めるべき本とも思わず読んでいたのだが、ラストの「花、散ったあと」がよかった。
人の死を安っぽく描いていると批判する人はいるかもしれない。だが、こういう生き方もありだと思うし、これを安っぽい描き方だとは思わない。
そして深刻にしようとしなかったからこそラストを飾るにふさわしい作品になっているともいえる。
感動押し売りにしなかったからこその感動(というほどでもないが)が、この話にはあった。
そのためか本自体の評価が急に上がったきらいはあるが、ただ読み終わった後いい気分になる本である。
あした咲く蕾あした咲く蕾
(2009/08)
朱川 湊人

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悼む人 天童荒太

長い時間をかけて丁寧に書かれた作品だということはわかった。
完成度も高いし、多くの人が感動したというのも理解できる。
直木賞受賞作としてふさわしい作品であるという意見にあえて異論を唱えようとは思わない。
しかし、これを他人に勧めるかといわれるとそれは別の問題である。
人間は生者に冷たく、死者に甘い。そのことをさりげなくいやもしかしたらわかっていて描き出したのかもしれないが、それを織り込んだところは見事としか言いようがないが、それゆえに不快な面もあった。
私はこういうテーマを出された時は、生きる者に優しい人を描いた作品を勧めたい。それが非現実的であろうと。
確かに死者に対して優しいほうが現実的だろう。しかし死者に優しい人間なんて世の中に腐るほどいる。本作はそれが極端な行動になったがゆえに支持を得るのかもしれないが、それはある種の宗教と同じ気持ち悪さをはらむ。
そしてその気持ち悪さが最後まで抜けなかったため、完成度の高い作品だと思いつつも、他人に勧めようとは思えなかった。
悼む人悼む人
(2008/11/27)
天童 荒太

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吉祥寺の朝日奈くん 中田永一

百瀬、こっちを向いて。」がどストライクだった中田永一の新刊ということで、期待値はこれ以上ないくらいに高くなった本作。
しかし読んでみると…
期待したほどではなかった。
悪くないんだけど、前作ほどの気持ちよさがない。
推理小説っぽく伏線を張るのがちょっと鼻についたというのもあるけど、全体的に前作ほどはおもしろくなかった気がする。
2作続けておもしろい本を出すというのは難しいことなのだなと思った。
吉祥寺の朝日奈くん吉祥寺の朝日奈くん
(2009/12/11)
中田永一

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神々の午睡 あさのあつこ

神話というものは意外と難しいものだというのを感じさせた作品。
まあ端的に言うとつまらない本だった。
何がいけないのかよくわからない。
ただ一つだけ言えるのは、
「らしくない」
ということだ。
登場人物が生き生きしていない。人間臭さを描こうとして、全く別の方向に行ってしまっている。
そんな気がした。
神々の午睡神々の午睡
(2009/09/30)
あさの あつこ

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東京箱庭鉄道 原宏一

おもしろいタイプの小説だと思った。
ある種ミステリーの要素も取り込みつつ、鉄道を作るという壮大な計画に向かって突き進んでいくところがおもしろい。
また、鉄道を作るという計画も話だけ聞くと突飛ではあるが、わりと現実的な計画をたてており、なかなか説得力のある話に仕上がっている。
いろいろと突っ込みどころはあるのだが、これはこれでよい話ではないかと思う。
東京箱庭鉄道東京箱庭鉄道
(2009/05/14)
原 宏一

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きのうの世界 恩田陸

恩田陸は伏線を張るのがうまい。こういうのは推理小説家としては強みだろう。
そしてものすごく盛り上げておいて、最後でがっかりさせる。
こんなんでいいのか?
なまじ期待して読み進めていただけに、ラストにがっかりした。
ミステリーというよりは単なるファンタジーか?
こういうオチで納得しろと言われても…
話としてはおもしろかったが、なんか損した気分になったので小さい画像。
きのうの世界きのうの世界
(2008/09/04)
恩田 陸

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