とりあえず読んでみる
本の感想を思いつくままに書いています。読んだ順番ではありません。   あと非常に偏った趣味なのでその辺もご理解いただけると嬉しいです。    ※画像の大きさがおおざっぱなお勧め度です。

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楽園 宮部みゆき

「模倣犯」の事件から9年後という設定。
模倣犯を読んでいなくても十分楽しめる…といいたいところだが、これに関してはちょっとわからない。模倣犯の話を細かく使っているので、もし僕が楽園を先に読んでいたのだったらここまで楽しめたかどうかわからない。
話としては宮部みゆきらしい丁寧なミステリーで、面白いのだが、若干宮部みゆきに老化を感じないでもなかった。今回がたまたまそうだっただけならいいのだが。


楽園〈上〉楽園〈上〉
(2007/08)
宮部 みゆき

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楽園 下楽園 下
(2007/08)
宮部 みゆき

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新釈 走れメロス 他四篇 森見登美彦

有名な文学作品を森見登美彦風にアレンジした短編集。
なるほど、こういう解釈があったのかと思う。あまりに解釈がすごすぎて原型が思い出せなくなるかもしれないが。
つまらないと思っていた作品もなるほど、こういう風にすれば面白いなと思う。
もとの作品が好きな人でも楽しめるような気もするが、むしろもとの作品を読んだ時につまらないと思った人にこそ薦めたい作品である。
新釈 走れメロス 他四篇新釈 走れメロス 他四篇
(2007/03/13)
森見 登美彦

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陰摩羅鬼の瑕 京極 夏彦

いままで京極夏彦の本を読んだことがなかったので、2004年の本屋大賞にノミネートされていたこの本を読んでみました。

シリーズ物の途中だったため、多少わからない部分はありましたが、それを除いても、この本は非常に長いし、とても読みにくいので、正直、よほど時間がない限りは読めないなと思いました。
しかし、内容としては本当に緻密に書かれていて、とても面白く、多くの支持者がいるのも頷けます。
戦後間もないころの長野を舞台にしたとても奇妙かつ衝撃的な推理小説でした。
文庫版 陰摩羅鬼の瑕 (講談社文庫)文庫版 陰摩羅鬼の瑕 (講談社文庫)
(2006/09/16)
京極 夏彦

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派遣ちゃん 宮崎誉子

タイトルにだまされた。
派遣労働の実態を鮮やかに描き出した作品を期待した僕がバカだった。


「時間の無駄」の一言に尽きる本である。
なんのことはない、これは単に甘ったれた人間がより甘ったれた人間を非難するだけの話であり、2編の短編から構成されているが、登場人物を多少いじったところで、その本質に差はない。
しかも文章が携帯小説か?と思うほどに稚拙である。どんな場所で、どんな人が、どんなふうに話しているのかが全く伝わってこない会話文を並べており、おそらく筆者は自分が思い浮かべている映像から、セリフ部分だけを文字にしたのではないか、というくらい周りに関する言及がお粗末である。
まず青瓢箪のほうだが、
主人公はそれなりに有能という設定の女。が、どの程度有能なのかはよく分からず、筆者は周りの人に「正社員になれるよ」と言わせることで主人公の能力をアピールしているが、正直、あほらしくて付き合いきれない。だいたい正社員になれるような人間が、特にやりたい仕事があるわけでもなく、かつ正社員時代にひどい目にあったわけでもないのに、なぜ派遣をやっているのだ?
この点で、派遣労働の問題点を指摘できない弱さがある。なぜならこの主人公の女が派遣である理由に必然性がないからだ。つまりいろいろな事情から派遣をやっているのではなく、単に甘ったれた考え方だから派遣で、しかもかなり楽な労働条件でどうにかやっているだけである。
その甘ったれが攻撃するのは、さらに甘ったれの兄。夢がある、という理由でひきこもっているだけの何もしない男。この兄の設定もひどい。いわゆるニートへの偏見で描かれた人物であり、もはや主人公の攻撃対象としての価値しかない。というかこういう人間はこの手の妄想女の妄想の中にしか存在しないだろう。
だいたい、家に5万しか入れてない人間が家を出て一人暮らししたいなどと言い張るのがちゃんちゃらおかしい。都内で5万だったらかなりぼろい家の家賃にしかならない。
「甘ったれ兄弟の目くそ鼻くその争い」というタイトルにしてくれないと、僕のように誤解する人間が出るだろう。
「派遣ちゃん」などとえらそうなタイトルをつけるなと言いたい。


二つ目の話もひどい。
主人公は高校を卒業して派遣になった男。
基本的な欠点(状況が全く浮かんでこないとか)は1つ目の話と同じ。
しかもわざわざひきこもりの同級生を攻撃しに行く。
こう考えると、作者のメッセージは「派遣は基本的に人間の屑です」とでも言いたいのかと思えてしまう。しかし、筆者は派遣として働いているという。
まったくもって意味不明だ。せっかく派遣として働いているなら、この過酷な労働形態を押し付ける現在の日本社会のあり方に対する問題提起をすればいいのに、これでは派遣社員になっている側を攻撃しているようにしか思えない。
本当に何がしたいのかわからない本である。
まあタイトルだけで売ろうとしたクズ本だね。
今年読んだ中で2番目にひどい本だった。
派遣ちゃん派遣ちゃん
(2009/02)
宮崎 誉子

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The MANZAI あさのあつこ

久々の新刊。
うーん、毎度思っているんだけど、漫才の部分が全然面白くない。関東人だと笑いのつぼが違うというからそういうことなのかもしれないし、文章で読むからそう思うのであってうまい人がやれば笑えるような内容なのかもしれない。
あと今回は話を引っ張りすぎな感じがあってそこもちょっとなあという気はした。


でもこの手の話は大好きなので、また次が出たら読みます。
The MANZAI〈5〉 (ピュアフル文庫)The MANZAI〈5〉 (ピュアフル文庫)
(2009/03/10)
あさの あつこ

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温室デイズ 瀬尾まいこ

瀬尾まいこはどういうつもりで学校を「温室」と表現したのだろうか。
作中で登場人物に、「社会に出た場合」と比較して学校を「温室」と表現させるが、はたして学校はそんなに甘いものだろうか。そして当然そのことを知っているだろう瀬尾まいこがつきつけたのは悲惨な学校生活と無能な教師という現実である。
この「温室」をどう解釈させるか、瀬尾まいこは完全に読者に任せたのだろう。


どう読むのが正解なのかはわからない。
だが、少なくとも私は学校は「温室」だなんて子どもに対して安易に口にできるような人間にはなりたくないと思っている。ゆえにこの本も「温室」だなどと洗脳するクズみたいな大人になるなよという自戒の言葉として受け取りたい。
温室デイズ温室デイズ
(2006/07)
瀬尾 まいこ

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夜明けの街で 東野圭吾

東野圭吾が好きな人にはおすすめしないが、これは意外と面白い。
なんというか東野圭吾って悲惨な事件を連発するイメージがあって、今回もまあ悲惨といえば悲惨といえないこともないのだが、そっちをメインにしていないせいか、いやな気分にならない。
夜明けの街で夜明けの街で
(2007/07)
東野 圭吾

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有頂天家族 森見登美彦

狸と天狗と人間とまあ題材としては日本の昔話にありそうなものではあるのだが、主人公の矢三郎が本当に「タヌキ」なもんだから、笑える。
「夜は短し~」のときは過大評価されすぎだと思ったが、この作品は昨年の本屋大賞で3位というのもうなずける。
有頂天家族有頂天家族
(2007/09/25)
森見 登美彦

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赤朽葉家の伝説 桜庭一樹

桜庭一樹にしてはあまり面白くなかったかな、という印象。
最初のほうが重い割に、なんかあっけない感じで、あとは語り手の設定にミスがある気がする。
「普通の人」という設定にはしてあるが、正直、これは重い語り口ができる人間として描けていない。前半を読んだ時に受ける孫娘の印象が第三章で違和感となって襲い掛かってくる。桜庭一樹にしては珍しいミスという気がする。
ただ話としてはむしろ面白い。「伝説」というタイトルにふさわしく、無理のあるものを読者に納得させるだけの力がある。それだけに語り手の失敗が残念だった。

赤朽葉家の伝説赤朽葉家の伝説
(2006/12/28)
桜庭 一樹

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ボーン・コレクター ジェフリー ディーヴァー

ウォッチメイカーがライムのシリーズの7冊目でかなり半端だったので、最初の本を読んでみました。
しかし…ウォッチメイカーのほうが面白かった。
裏を返せば、7冊目にして最初を上回る作品を書いたというところがすごいというべきでしょうか。

とりあえずウォッチメイカーを読んだときにわからなかった話が理解できてよかった、という感じですね。
ボーン・コレクターボーン・コレクター
(1999/09)
ジェフリー ディーヴァー

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タルト・タタンの夢 近藤史恵

三船シェフのシリーズを2冊まとめて。
今年僕が読んだ本の数で現在トップを走る近藤史恵ですが、これはその中でも特に気に入っている作品です。
推理物ではあるんですが、なんていうか殺人事件でもないし、出てくる料理がおいしそうだし、謎ときを楽しむものではないというところも好きです。
読むとフランス料理が食べたくなりますね。
誰か連れて行ってください。
タルト・タタンの夢 (創元クライム・クラブ)タルト・タタンの夢 (創元クライム・クラブ)
(2007/10)
近藤 史恵

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ヴァン・ショーをあなたに (創元クライム・クラブ)ヴァン・ショーをあなたに (創元クライム・クラブ)
(2008/06)
近藤 史恵

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映画篇 金城一紀

映画のタイトルをつけた短編集。
最初の「太陽がいっぱい」が非常によかったので、どんどん読み進めたのだが、全体としてはまあ普通だった。
はっきりとは書いていないが、おそらく悲劇的であろう結末を主人公が想像で幸福なものに変えてしまうというのが、切なくていいなと思ったのだが、それほどの感動はほかの話にはなかった。というかほかの話は若干ご都合主義的でしかも僕好みのご都合主義ではなかった。
映画篇映画篇
(2007/07)
金城 一紀

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星空の下のひなた。 樋口直哉

「星空」という夜のイメージと「ひなた」という昼のイメージが対比になっているタイトルがいいなあと思って手に取ってみたら…
「ひなた」というのは猫の名前という非常にがっかりするオチだった。
隕石がどうとかなんかファンタジーもどきの妙な小説だった。
英文学に強く影響を受けているのがなんとなくうかがえるが、いくら英文学好きだからってこっちがドン引きするぐらいの崇拝っぷりを見せつけなくてもいいのにと思った。
星空の下のひなた。星空の下のひなた。
(2008/11/21)
樋口直哉

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アイスクリン強し 畠中恵

畠中恵は若い男を主人公にするとだいたいワンパターンなキャラクターになるなあとつくづく思った。
話のできとしては決して悪くはないのだろうが、どうもそこに目が行ってしまい、結果的に評価を下げざるを得ない。
ただ、明治時代に仮託して現代への風刺をこめたあたりはなかなか良かったと思う。こうした主張をもっと多くの作家にやってもらいたいものだ。
アイスクリン強しアイスクリン強し
(2008/10/21)
畠中 恵

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鹿男あをによし 万城目学

この作品には致命的な欠点がある。
それは世の中の人が必ずしも「坊っちゃん」を面白いとは思わない、ということである。
いやな言い方だが、「坊っちゃん」と心中した作品という気がする。
と、同時に、作家としての万城目学の評価も下げることになる作品である。彼は「鴨川ホルモー」ではその独自の発想で人物の描き方の単調さを感じさせないことに成功したが、本作では主人公の人物像が鴨川ホルモーと大差ないことと、女性の描き方のまずさから、完全に自身の弱点を露呈させてしまった。
そう、彼は「坊っちゃん」のできそこない作品しか書いていないのである。すなわち「坊っちゃん」を優れた作品と定義し、それを上回る作品を書こうとすることを自ら放棄してしまったのである。そしてその結果、夏目漱石の抱えていた弱点をより深刻な形で露呈させてしまったのが、この「鹿男あをによし」ということになる。
「坊っちゃん」が好きな人には現代版「坊っちゃん」として楽しめるだろう。実際、井上ひさしはこの作品を高く評価している。
だが、「坊っちゃん」を面白いと思わない人間はどうだろう。
正直、がっかりしてしまうのではないだろうか。なんで現代にもなってこんなものを読まなきゃいけないのか、と。
1作目で成功すると2作目ではなかなか難しいというのはあるかもしれない。
だが、今回も独自の発想という点では面白い要素は多々あった。
「坊っちゃん」を重ねさえしなければ、と思うと残念でならない。
鹿男あをによし鹿男あをによし
(2007/04)
万城目 学

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