とりあえず読んでみる
本の感想を思いつくままに書いています。読んだ順番ではありません。   あと非常に偏った趣味なのでその辺もご理解いただけると嬉しいです。    ※画像の大きさがおおざっぱなお勧め度です。

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夢をかなえるゾウ 水野敬也

僕の最も嫌悪するジャンルの本が「自己啓発本」である。
金儲けしたくて書いてますみたいなのが見え見えだし、大体にして違う人間が同じことやって成功するわけないだろうがと思うと胡散臭い気がする。
とはいえ、たとえ自己啓発本でも話題になったものはとりあえずさわりだけ見てみることにしている。
が、あまりにくだらないので、最後まで読む気になれない。
ところが、この作品は、最後まで「小説」であり、「娯楽」であることを貫いた作品である。
そういう意味ではいわゆる自己啓発本にありがちなばかばかしさはない。

まあ小説としてはそこまで面白いというわけでもないのだが、著者が大学の先輩に当たるということで敬意を払ってちょっと高めの評価にしておきます。
夢をかなえるゾウ夢をかなえるゾウ
(2007/08/11)
水野敬也

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さよなら渓谷 吉田修一

吉田修一はやはりいい。
なんていうか「世間」とかの描き方がすばらしい。
加害者は確かに悪いんですよ、でも本当に悪いのは加害者だけですか?
これを書いている僕自身、事件の何かの被害者に対して本当に普通に接することができるかと問われると自信がない。いや、たぶんできないと思う。
世の中にはそれができる人もいるだろう。だが、そうした人にそうそう出会えるものでもないのだ。
だから話の中で彼女がああいう選択をしたのは、あながちあり得ない話でもないと思わせる。
ラストの尾崎と渡辺とのやりとりも秀逸ですね。

幸せな気分とはいかないけれど、意図的に電車を乗り過ごしたくなるくらいにはまりました。
さよなら渓谷さよなら渓谷
(2008/06)
吉田 修一

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りすん 諏訪哲史

この人ってまともな形での小説を書く気はないのかなあ?
「アサッテの人」も形式が独創的であるというだけの作品だったし、これも決して中身が面白い作品ではない。ただひたすらセリフが展開されるだけの小説。
書評家には受けるかもしれないけど、僕にはさっぱりよさがわからない。
りすんりすん
(2008/04/26)
諏訪 哲史

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一瞬の風になれ 佐藤多佳子

これはマジですごい。
本屋大賞をとった作品は今まですべて読んできたが、その中でも特に優れた作品と言っていいだろう。3冊もあるのに、とまらなかった。
図書館の予約が待ちきれなくて、結局本屋で読み切った(またかよ)。
現在、本気で買おうかどうか思案中(読み終わったけど)

陸上小説というのは妙に胡散臭いものが多いのだが、これは佐藤多佳子が4年間かけてじっくり取材しただけあって、その辺の陸上の専門家とやらが書いた本よりもよほどリアルなんじゃないかと思われる節がある。
インターハイを目指しつつ、勝負にもこだわりつつ、それでも最終的にはただ速く走ることだけを追求したスプリンターたちが実によく描かれている。
狙う種目が4継ってのもいい。ちょうど北京でメダルもとったことだし、今まで陸上に興味がなかった人も改めて別の角度からこの作品が読めるのではないだろうか。
人の負の面に焦点を当てた小説はやたら評論家の評価が高くなる傾向があるが、この本は人の「正」の面に焦点を当てて描ききった作品であるのに、高い評価を受けたというそれだけでも価値がある作品である。
負の面をわざわざ書きこまなくたっていいじゃん、これだけ面白いんだから、そう思わせてくれる最高の作品だった。


一瞬の風になれ 第一部  --イチニツイテ--一瞬の風になれ 第一部 --イチニツイテ--
(2006/08/26)
佐藤 多佳子

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一瞬の風になれ 第二部一瞬の風になれ 第二部
(2006/09/22)
佐藤 多佳子

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一瞬の風になれ 第三部 -ドン-一瞬の風になれ 第三部 -ドン-
(2006/10/25)
佐藤 多佳子

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一瞬の風になれ(全3巻セット)一瞬の風になれ(全3巻セット)
(2007/06)
佐藤 多佳子

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空飛ぶタイヤ 池井戸潤

「社会」ってものがどういうものかというのをよく表した作品だと思う。
結局、みんな自分自身がいる社会のことにしか関心がなく、自分が当事者にならない限り、どんな理不尽なことが起きていてもそれほど気にしないものだ。
とんでもない事故が起きても、それの当事者の可能性がある会社の調査を真に受ける警察とか、その会社が調査を行うことについて疑問を持たない多くの人々の姿の中に、多くの人の抱える無責任と無関心の問題が描かれているように感じた。
空飛ぶタイヤ(Jノベル・コレクション) (Jノベル・コレクション)空飛ぶタイヤ(Jノベル・コレクション) (Jノベル・コレクション)
(2008/08/01)
池井戸 潤

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告白 湊かなえ

一気に読んでしまった。
こういう語り口調の文章は大体途中で飽きるのだけど、いつの間にか読み終えていたという感じ。
5人の語り手がそれぞれの視点から事件を捉えて語るのだが、多少の難点はあるものの、うまく描き分けられているといっていいだろう。
とにかく面白い。あとから読み返したらいろいろと問題点に気づくが、読んでいる最中には全く気にならない。
新人とは思えない…というかミステリーに分類される本として僕が3年以内に読んだ本の中では最高の作品だった。
告白告白
(2008/08/05)
湊 かなえ

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ほかに誰がいる 朝倉かすみ

なんかどっかで読んだような話だと思った。
思い込みの激しい若い女が、異常としか思えない行動をとり、それを淡々と語る話。
たぶんネタもやってることも違うのだろうけれど、かなりの数の作家がこの手の○○○○小説(放送禁止用語のため伏字)を書いていると思う。
総じてこの手の話は需要があるから書かれるという感じではなく、作者の自己陶酔が随所に感じられて不愉快になることが多い。
で、この本も気持ち悪いだけのくだらない小説だったわけさ。
電車の中で読んでたから時間は損してないけど、気分的には大損害だったね。
ほかに誰がいるほかに誰がいる
(2006/09)
朝倉 かすみ

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積木の箱 三浦綾子

これってかなり古い本なんですね。
読んだのが中学生の時だったので、妙に感情移入してしまったというか、思い出深い本です。
画像がなかったので、サイズは適当。お勧め度としては「火車」などと並んで最高レベルです。

先生っていうもののエゴと、若者特有のわがままさと、世間体を気にする人々と、そんな個人的に興味のあるネタが色々詰まっていてかなりはまりました。

また読み直してみようかな、とこの文章を書きながら思った。
積木の箱 (上巻) (新潮文庫)積木の箱 (上巻) (新潮文庫)
(1984/10)
三浦 綾子

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港町食堂 奥田英朗

旅の雑誌に書かれたエッセイをまとめた本らしい。

正直、エッセイだったら奥田英朗じゃなくてもいいかなという気がする。あのテンポの良さは小説であれば次から次へと読み進めていく原動力となりうるが、そもそもエッセイというのは大抵の人がテンポの良い文章を書いてしまうので、ほかのエッセイと比べて面白いというほどのものではなかった。
港町食堂 (新潮文庫 お 72-1)港町食堂 (新潮文庫 お 72-1)
(2008/04/25)
奥田 英朗

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象の背中 秋元康

さすがは作詞家、セリフとかがすばらしい。
たぶん人によっては泣かされると思う。
僕ですか?こんなんでなくわけないじゃん。ついでにいえばこんな露骨に感動させよう的な小説で感動するほど純粋な人間じゃないよ。
男は基本浮気…みたいな発想に共感できない。つーか、なんでこいつこんなにモテんの?(←ブサイクのひがみby姉)

簡単に言うと余命半年と言われた中年男が残りの人生を過ごす話。
ところどころに男のロマンが入っているが、冷静に考えたらこれってものすごくご都合主義な話だと思う。しかし言葉のマジックは恐ろしい。冷静に考えれば目茶苦茶なのに思わず引きずり込まれてしまう。最後のダラダラがなければ、感動してたかも。(それはないか)

象の背中象の背中
(2006/04)
秋元 康

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しずく 西加奈子

西加奈子って本屋に行くとやたら評判がいいみたいなんだけど、何がいいのかさっぱりわからない。
この作品も何を意図してこの作品群になっているのかよくわからない短編集である。
一つ一つの話が印象が薄いので、特に面白い話もなかったのだが、強いて言うなら恋人の子供を預かる話が一番マシだったかな。
…かきながら思ったのだが、この記事だけ読むと、自分に対してお前何様だ?と言いたくなるな
しずくしずく
(2007/04/20)
西 加奈子

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小学五年生 重松清

いろいろな「小学五年生」の男の子を描いた短編集。
子供っぽさがとてもいい。
五年生にはわからないような余計な事を書き込んでいないところもいいと思った。
まあ「分かっていてほしくない」という大人のエゴのような部分がないわけでもなかったけれど。
そういうことに気づくあたり、僕も大人になったというべきか…
小学五年生小学五年生
(2007/03)
重松 清

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時が滲む朝 楊逸

日本語を母語としない作家としては初の芥川賞受賞となった本作品。
天安門事件の話だというので、ワイルド・スワンのようなすさまじいのを想像していたのだが、意外と普通だった。というよりも過激な部分は排除されているように感じた。
そういう意味では気楽に読める作品ではあるのだが、ラストでついうっかりホロっときてしまった。
あんな形で不意打ちを食らうとは思いませんでした。
いや泣かなかったけどさ。

時が滲む朝時が滲む朝
(2008/07)
楊 逸

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クローバー 島本理生

島本理生といえば、以前は何がいいんだかさっぱりわからない男となぜか付き合って、その男の悪口を並べ立てているような文章を書いている作家だったが、「ナラタージュ」以降、なかなか面白い本を書くようになったと思う。
さて、本作は、男女の双子が主人公。この双子の弟のほうが、一般の男性からはリアリティがないと散々けなされていたのだが、僕はむしろこれこそが弟の真髄だと思う。姉というだけで弟にめちゃくちゃな要求を突きつけるというのは決して珍しいことではあるまい。ああわかるわかる、と思いながら読んだ。
残念な点としては、喫煙シーンが気になった。島本理生は煙草を吸わない人間を想像できないのだろうか。
ただ、全体的には決して悪くない小説だと思う。

クローバークローバー
(2007/11)
島本 理生

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佃島ふたり書房 出久根達郎

第108回の直木賞受賞作。これはあの「火車」が候補に挙がった時の直木賞受賞作なわけですが、はっきりいって期待はずれ。
当時の選者たちのおほめの言葉も15年後の今となっては的外れなものに思えてならない。
文章の古臭さにくわえて人物までも古臭い。
「その時代の人」をうまく描いた作品なのだろうが、読者をその時代に引っ張り込むだけの力はこの文章にはない。
だいたい不自然だって。伏線の張り方ヘタすぎでしょう。
まさかこんな作り物な展開になるまいとは思ったが、終盤の澄子の行動なんか見事やってくれましたって感じ。
というわけで、途中から批判するためだけに読んでいたのでフェアではないが、読むのにかなり時間…というか義務感を必要とした段階でもはや名作とは言えまい。
暇で暇でしょうがない人にはお勧め?
あと文学オタクとか?
ところどころにネタがしかけてあるあたりにオタクっぽさを感じたのだが、これが受賞したということは当時の直木賞の選者がオタクだったことの証明ともいえるかもしれない。
佃島ふたり書房 (講談社文庫)佃島ふたり書房 (講談社文庫)
(1995/07)
出久根 達郎

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家守綺譚 梨木香歩

植物の名前を付けた非常に短い話を集めて、主人公の日常を描き出した作品。
時代としては明治くらいだろうか?
全体的に幻想的な感じがして、なかなかよい作品だと思う。
一つ一つの話は非常に短いのだが、それをつづっていくことで徐々に季節が移ろうところも表現としてうまいと感じた。
家守綺譚 (新潮文庫)家守綺譚 (新潮文庫)
(2006/09)
梨木 香歩

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