とりあえず読んでみる
本の感想を思いつくままに書いています。読んだ順番ではありません。   あと非常に偏った趣味なのでその辺もご理解いただけると嬉しいです。    ※画像の大きさがおおざっぱなお勧め度です。

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わたしの容れもの 角田光代

角田光代のエッセイ。今作品のテーマは加齢による変化なのだが、いわゆる老化のような現象であっても比較的前向きにとらえているところがなかなか面白い。もちろんあきらめの要素もあるのだろうが、むしろ変化を楽しんでいるところに好感が持てる作品である。

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拳の先 角田光代

「空の拳」の続編。年を取ることによって以前とは別の問題が生じてくるところがなかなか面白い。ただ悲観的に終わらないところが非常によかった。500ページを超える長編だが、決して飽きさせない展開も良い。続編ということを割り引いても今年読んだ本の中で上位に来ることは間違いない作品である。

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坂の途中の家 角田光代

やはり角田光代はすごかった。それまで何人もの作家が見るも無残な駄作しか書くことができないでいた「裁判員」をこうも見事に描くとは…。
普通の主婦が裁判員に選ばれ、審理に参加していくうちに被告と自分の境遇を重ね合わせていくのだが、その描き方が本当に見事。そして審理に参加する人々の描き方も決して偏見や悪意によって捻じ曲げられておらず、読んでいて非常に説得力がある。
早くも今年を代表する作品に出会ったといっていいかもしれない。

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今日も一日きみを見てた。 角田光代

角田光代が飼い猫について書いたエッセイ。猫にまつわる作品といえば大島弓子のエッセイ漫画が有名だが、まあそれに近い種類のものであろう。猫の写真とかもいろいろあるので、猫好きには楽しめるだろう。私は「B.C.」(Before Cat)なので今一つ感覚がわからないところがあった。

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小さな幸福 角田光代

全体として1つの話というような感じの扱いではあるが、実際には登場人物がふとした恋愛エピソードを思い出しながらつながっていく連作短編集と考えたほうがいいだろう。意外と普通だったりするもののほうが覚えていたりするものだというのがうまく描かれていて面白かった。
読者からのいろいろな思い出が最後のほうに掲載されていてそれもなかなか面白いものがあったりする。

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夜かかる虹 角田光代

97年だというから結構前の作品ということになる。文体としては角田光代らしい作品なのだが、やはりまだ完成されていない感じがして、それほど魅力的な作品とは思えない。人物の描き方とか、角田光代らしくていいとは思うのだが、現在の角田光代作品のように一気に読めるようなそういうものはこの作品にはなかった。

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世界は終わりそうにない 角田光代

角田光代のエッセイ集。対談なども収録されていてなかなか面白い。
けなす書評に意味があるのかというのはいろいろと考えさせられた。

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おまえじゃなきゃだめなんだ 角田光代

かなり短い話の多い短編集。前半が指輪に関する短編で、後半に特定の場所に関する短編が多く入っている。短い話の中にいろいろと想像させる要素が入っていて、読ませる作品になっているところはさすがである。短編集だが続きが気になる作品のように一気に読んでしまえる本である。
おまえじゃなきゃだめなんだ (文春文庫)おまえじゃなきゃだめなんだ (文春文庫)
(2015/01/05)
角田 光代

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笹の舟で海をわたる 角田光代

あるドラマ評論によれば、先月終了したNHKの朝の連ドラの成功の要因の一つは「ダブルヒロイン」というところにあるらしい。対照的な二人の女性を置くことで多くの人がドラマに共感しやすくなるのだという。
この作品も左織と風美子の「ダブルヒロイン」と言える。主人公は左織で、風美子の視点で描かれることはないのだが、風美子の存在感が常にある。
戦後から現在まで深い付き合いを続ける二人の関係が時代背景をうまく織り込みながら展開する。
受け身の左織と積極的に人生を切り開いていく風美子との対比が非常によく、自分だったらどちらの意見に共感できるか考えさせられる作品である。
笹の舟で海をわたる笹の舟で海をわたる
(2014/09/12)
角田 光代

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世界中で迷子になって 角田光代

前半が旅に関するエッセイで後半が「もの」に関するエッセイ。題材は変わっても角田光代らしいテンポのいい文章なのでどんどん読める。所々で角田光代らしい意見が書かれていて、それが結構納得できてしまったりした。
世界中で迷子になって世界中で迷子になって
(2013/04)
角田 光代

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平凡 角田光代

もしあの時、別の方を選んでいたら別の人生があったのではないか、誰もが一度くらいは考えることである。そうした「別の自分」を考えてしまう人たちを描いた短編集。自分にもありそうと思わせるところがさすが。普通の物語なのに一気に読める作品である。
平凡平凡
(2014/05/30)
角田 光代

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私のなかの彼女 角田光代

彼女のほうがすぐれているゆえに作品を貶す、人間性を貶す男。一瞬、有川浩の「ストーリーセラー」と似たような作品かと思う。しかし、読み進めていけば、目指す方向が全く違うことに気づく。
この作品は単に理解のない男というよりは社会で居場所を確立していくことの困難さを描き出した作品なのである。ゆえに女性だけでなく、理不尽な扱いを受けているすべての人にとって共感できる作品になっている。そしてその理不尽さをただの愚痴にしてしまってはいけない、どう乗り越えるか、そこを考えさせてくれる。それなのに説教臭くならないところが素晴らしい作品である。
私のなかの彼女私のなかの彼女
(2013/11/29)
角田 光代

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曽根崎心中 角田光代・近松門左衛門

曽根崎心中の現代語訳ということになるのだろうか。ただいわゆる現代語訳と違って、あまり訳したという感じがしない。自然な小説として読めるのである。しかも江戸時代を扱っていながら、時代小説特有のある種の読みにくさがなく、それでいてその時代背景がなんとなくわかってくるように描かれている。学習用というには問題があるだろうが、教養として曽根崎心中を理解しようとするときにこれほどうってつけの作品はないのではないだろうか。
曾根崎心中曾根崎心中
(2011/12/22)
角田 光代、近松 門左衛門 他

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空の拳 角田光代

ボクシングをテーマにした作品は多いし、個人的に好きな作品も多い。この作品も私が個人的に好きという点においてはそれらの作品と変わらない。
だが、この作品はいわゆるスポーツとしてのボクシングとしての魅力よりも、人間関係や、社会の描き方のほうに強くひかれる作品であるという点で異なっている。
時代は90年代末から2000年代前半とほんの10年ほど前を舞台にしているのだが、数年前でも今とは微妙に違うのだということに気づかせてくれる。
そして「正義」を振りかざす社会、あるいは人間の持つ悪意の描き方も素晴らしい。
主人公がもともとボクシングに興味がなかった人間という設定にしてあるので、ボクシングに興味がない人でも十分に楽しめる作品になっているし、仮にボクシングが好きな人で、ボクシングの部分の描き方が気に入らなくても、この作品の魅力をそれ以外の部分に感じることができるだろう。
空の拳空の拳
(2012/10/11)
角田 光代

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口紅のとき 角田光代

口紅にまつわる思い出というかエピソードというかを年齢ごとに描いていくという形の小説。
非常に短い作品で、たぶんすぐに読み終わる。
だが、この短さの中にきちんと作者の口紅への特別な想いというものが読み取れるから不思議だ。
口紅のとき口紅のとき
(2011/12)
角田 光代、上田 義彦 他

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月と雷 角田光代

世の中には「わけのわからない人」というのがいる。そういう「わけのわからない人」を非常に説得力を持って描き出した作品である。
主人公の智は「普通の生活」ができない人間であり、それは母がめちゃくちゃな人だったことに原因があると考える。
しかしそのめちゃくちゃな行為があったからこそ、生じたこともあったりして、それが本当にいいか悪いのかよくわからない。
このつながっている感じの描き方もいいし、智自身のめちゃくちゃさ、さらには智に巻き込まれた泰子が描かれたラストシーンも素晴らしい。
結局のところ、人生はなるようにしかならない。あとはそれを受け止めて乗り越えていくしかないのだという強さを感じる作品である。
月と雷月と雷
(2012/07/09)
角田 光代

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紙の月 角田光代

まず梨花という女性が何か犯罪を犯しただろうという伏線を張りながら展開する。
この仕掛け方がうまい。そこから徐々に明らかになっていく梨花の生い立ちや、犯罪に至る過程が非常に説得力があり、どんどん引き込まれてしまった。
ワインや服、化粧品といった小道具の使い方もうまい。バブルから崩壊後のあたりの時代を見事に描ききった素晴らしい作品と言えるだろう。
紙の月紙の月
(2012/03/15)
角田 光代

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それもまたちいさな光 角田光代

角田光代の文庫書き下ろし。ラジオドラマ用に書かれた作品だそうだ。

角田光代らしい作品と言えるが、むしろどうしようもない恋にはまる女性とか、どうもいつものパターンか?という気がしてしまって、そこがマイナスだった。
一応、長編小説という分類にはなるのだろうが、文庫で180ページほどの短い作品で、ページ数の都合なのか、小島慶子との対談が収録されている。

ラジオを聞きたくなる作品になっていればよかったのだが、残念ながらそこまででもなかった。

それもまたちいさな光 (文春文庫)それもまたちいさな光 (文春文庫)
(2012/05/10)
角田 光代

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かなたの子 角田光代

若干不思議な現象の起こる話入れた短編集。
時代もまちまち設定もまちまちで、うまく説明するのが難しい。
ただ序盤の話の鮮やかさに比べると、中盤以降はかなりがっかりする。
人の狂気と幻想的な部分の組み合わせが最初の2つではかなり面白いのだが、中盤以降はただのわけのわからない話になってしまっているのもあり、どうもパワーダウンしていく感じがする。
表題作よりは序盤のほうが面白いという珍しい本といえる。
かなたの子かなたの子
(2011/12)
角田 光代

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よなかの散歩 角田光代

角田光代のエッセイ。食べ物や生活と言った比較的普通のテーマでのエッセイで、書かれている内容も不通と言えば普通である。しかし笑いをとりに言っているわけではないのに、笑える話が結構ある。エッセイというのはかえって狙わないほうが面白いものなのかもしれない。
文章自体も読みやすいし、ちょっとしたときに楽しめる本である。
よなかの散歩 (ORANGE PAGE BOOKS)よなかの散歩 (ORANGE PAGE BOOKS)
(2011/03/25)
角田 光代

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なくしたものたちの国 角田光代

松尾たいこのイラストをもとに角田光代が書いた小説。
主人公の女性が1話ごとに成長していくのだが、全体的にファンタジーのような話である。
ただ若干宗教的な感じがして、それなりに面白かったのだけど、ちょっと最後ではまりそこなってしまった感じがある。
そんなにひどいラストというわけでもないのだが、なんとなく好きになれなかった。
だが、それを除けば、話としてはまあ良くできていると言っていいだろう。
なくしたものたちの国なくしたものたちの国
(2010/09/24)
角田 光代

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ツリーハウス 角田光代

角田光代はすごい作家だなあと思う。
出だしで、勢いに乗せて、そのまま最後を鮮やかにまとめきる。
出だしに凝りすぎた作品は、がっかりな結末に終わることがよくあるし、最後が鮮やかな作品は、勢いに乗るまでが大変だったりする。
だが、角田光代のいい作品というのは出だしから勢いにのせ、いろいろと展開させながら、最後を鮮やかにまとめきる。
今回も祖父の死から始まり、現在と祖母の過去の話、父親の過去の話などを織り交ぜながら展開するのだが、その展開のさせ方がうまい。
場面転換にも無理がなく、勢いが途切れずに読める。
そして終盤のまとめが素晴らしい。
角田光代はときどき何気ないけれど、強烈なインパクトを放つセリフを言わせるが、この作品では終盤の祖母の台詞こそまさにそれだろう。
この台詞の使いどころも間違えていない。無理にこの台詞を言わせるのでなく、勢いの中でそのまま言わせるからこそ、意味があるということをうまく示している。
こういう作家ってなかなか貴重なのではないかと思う。
ツリーハウスツリーハウス
(2010/10/15)
角田 光代

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ひそやかな花園 角田光代

この本はおそらくミステリーといっても通る。おそらく「このミステリーがすごい」だったら投票していい部類の作品ではないだろうか?
最初は思い出の中の「キャンプ」の真相、子どもたちの共通点という謎から始まって、徐々にそれぞれの両親の考え、そして自分がどうしたいのか、という方向に展開させていく。
そしてたぶんここで読者が答えを出さなければならない最後の謎が「家族とは何か」ではないだろうか。
この本ではさまざまな人物を用いて家族に対するいろいろな考え方を出し、基本的にそのどれも「あり」だと思わせる。
そういう風に展開させながらも、決してばらばらな感じにならないようにきれいに収束させていく終わり方もいい。そのため、よい推理小説を読んだ後のようなすっきり感がある。
角田光代が「狂気」を描くのがうまいことは前にも述べたが、その一方で、困難に向き合う人間の強さも見事に描いている。
これはそういう角田光代らしさを余すところなく発揮した作品といえるだろう。

本筋とはあまり関係ないのだが、個人的には紀子がキャンプで会った人々と再会した後に、自宅に戻って夫に向けていったセリフがなかなか気にいっている。
こういう細かいところがなかなかいいのも角田光代らしいかもしれない。
ひそやかな花園ひそやかな花園
(2010/07/24)
角田 光代

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森に眠る魚 角田光代

この人は普通の人の持ちうる「狂気」をどうしてこうも鮮やかに描けるのだろう。
ここに出てくる母親たちはどこにでもいそうな人たちで、だからこそ、余計に恐ろしい。
今のところ自分にはこういう感情はない。だが、こういう狂気が自分の中に全くないといえるだろうか?
男だから関係ないとはとても思えなかった。
もしかしたらいわゆるモンスターペアレントも意外と普通の人なんじゃないだろうかと思ったりもした。
ミステリーでもないのに、このあとどうなるのだろうとはらはらしながら読んでしまった。
森に眠る魚森に眠る魚
(2008/12)
角田 光代

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くまちゃん 角田光代

これは評価が割れる本だろうなあと読みながら思った。
失恋の話ばかりを集めた短編集で、ふった人間が、次の話でふられるという構成になっている。
まあ最後のほうは多少違うが。
この構成の仕方が評価が割れる要因になるとふんだ一つ目の理由。
要するにうまくいっているように見えても最後にはふられると想像がついてしまい、展開が読めることを嫌う人からすれば非難の対象になる。
推理小説でさえ展開が読めるものが許されているのに、こういう時に非難するのはアンフェアだとも思うが、たぶん展開が読めること自体が問題なのではなくて、展開が読めるものとしての面白さをこの本が備えていないということになるのかもしれない。
ただ私は、これだけ失恋にスポットをあてまくっていろいろと展開させたのはなかなか面白いと思うし、先が読めてもそれはそれでありだと思った。
むしろ私が気になったのは、妙な普遍化である。
最後のほうで恋愛観の普遍化に走っているように読めるのである。
これは反発をうけるのもやむをえまい。
恋愛観は個人で突っ走るからいいのである。
有川浩が恋愛小説で人気を得ているのは恋愛観を普遍化しないからだ。個人の好みにとどめていれば共感できるものが、普遍化されると反発を招く、そういう例になってしまった部分があるのが残念だ。
だが、終盤はともかく、それ以外の話はそこそこ面白い短編集として読めるので、そこまで批判すべき本でもない。
くまちゃんくまちゃん
(2009/03)
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ロック母 角田光代

角田光代らしい短編集。
書かれた年代に結構差があるのだが、そこまで差があるとは思えなかった。
これは角田光代が進化していないとかそういう意味ではなくて、どれもそれなりに角田光代らしさが表れている、という意味である。
個人的にはもう少し衝撃的なものがほしかったかなあと思う。
「父のボール」はそういう意味ではかなり見事なものだったが、それ以外の短編はえっこれで終っちゃうの?というような物足りなさを受けた。これは決してつまらなかったからではなく、むしろおもしろかったからだ。そういう意味では「ロック母」などは十分に川端康成文学賞に値すると思う。
ロック母ロック母
(2007/06)
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夜をゆく飛行機 角田光代

家族というのはそれぞれに役割分担があるのではないかと思う。
だが、それはあくまで家族の中での顔であって、それは外に出すべきものではない。
そしてその一方で家族には言えないこともいろいろと抱えていたりもする。
この作品はそういう微妙なバランスによって成り立っている人間というものを見事に描き出した作品だと言えるだろう。
若干人物像に色をつけすぎなきらいがあるが、うまくかき分けていると思う。


ところで本筋とは全く関係ないのだが、主人公が友達でも何でもないくせにべたべたしてくる同級生からもらったくまのぬいぐるみを捨てるところのくだりがとても面白く、思わず笑ってしまったのだが、これは別に笑いをとる部分ではないのだろうなあ。
夜をゆく飛行機 (中公文庫)夜をゆく飛行機 (中公文庫)
(2009/05)
角田 光代

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福袋 角田光代

短編集だが、人生を福袋にたとえて、しかもそれを肯定的にとらえるでもなく否定的にとらえるわけでもなく、そのまま引き受けるところがなんとも角田光代らしい。
本篇とは直接関係ないのだが、昔、母が犯罪者の親を追及するレポーターを見ながら言っていたセリフを思い出した。
「こういうのは親の責任じゃなくてもう運としかいいようがないのよね」


「福袋」で描かれているのはまさにそんな感じである。
そんなことまで責任を負えるかっ!!と思いつつもいろいろと引き受ける運命になってしまうのが世の中なのかもしれない。
まあだからって責任をなすりつけていいとは角田光代はいっていないし、僕もそう思うので、責任を関係ない人になすりつけるのはやめましょう(プライベートな話で締めくくってしまって申し訳ない)。
福袋福袋
(2008/02/15)
角田 光代

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三月の招待状 角田光代

角田光代は本当にしょうもない人を描くのがうまい。
この作品も「離婚式」をするというとんでもないところから話が始まる。
読んでいくうちに、本当にしょうもないことやってるな、と思う、そしてふと思う。
「じゃあしょうもなくないことって何だ?」
そう考えると、暇人であるという事実に向き合うことを恐れているという作中での指摘は非常に正しい。もちろん今までもそういう指摘をする人間の文章を読んだことはある。だが、その手の論説でこれほどまでに説得力を持って示したものはなかった。それをこんな形で示した角田光代の表現力のすごさは並ではない。
そして当然のことながら、そういう余計な事を考えずとも楽しく読めるだけの要素がたくさんあり、普通のエンターテインメントとしても十分な価値がある作品である。
三月の招待状三月の招待状
(2008/09/04)
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太陽と毒ぐも 角田光代

角田光代は変だけどいそうな人を描くのがうまい。
これはそんな変なところを持った人と恋愛を絡めた短編集で、どの話も妙に滑稽で面白い。それでも当人は真剣なのだというところもよく書けていると思う。
太陽と毒ぐも太陽と毒ぐも
(2004/05/20)
角田 光代

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